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平均年齢27歳。若手がけん引する「サイバー・バズ」人事女子のキャリア観

サイバーエージェントグループの中で営業職を歴任しながら、採用や制度設計などを独自でスタートさせた吉澤麻貴さん。2014年上半期同社総会ベストスタッフ賞」を受賞するなど、現在も最前線で活躍中。「働くこと」を扱う自身のキャリアプランとは。

サイバー・バズ人事の吉澤麻貴さんにインタビュー。サイバーエージェントグループでありながら、採用や制度設計などを独自でスタートさせたという彼女に、人事職の魅力や実践していること、自身のキャリアについて伺いました。

【Profile】吉澤 麻貴 Aki YOSHIZAWA

2009年明治大学卒業、㈱サイバーエージェントに入社。営業を経験後、㈱サイバー・バズに出向しソーシャルメディアマーケティングに特化したプランナーとして営業職を継続。2013年度同社単独採用プロジェクト始動のタイミングで人事へ転身。新卒採用や人事制度設計、人材育成など人事部の立ち上げに注力し、現在3期生までを自社にて採用。2014年上半期同社総会ベストスタッフ賞受賞。

サイバーエージェントグループで独自採用を遂行

― 本日はよろしくお願いします。いま吉澤さんはサイバー・バズの人事としてどんなお仕事をされてらっしゃるんですか?

採用企画から面接、人材育成、評価制度の策定、労務まで幅広く行なっています。

実はサイバー・バズも創業8年を経て、単なるサイバーエージェントのグループ会社ではなく、独自のアイデンティティを全面に出して、それに共感してもらえるメンバーを集めていこうとしているんです。まずは、中途採用を独自でスタートさせ、2013年度からは新卒採用も自社で行なっています。

― サイバーエージェントグループであるにもかかわらず、独自に採用を進める理由は?

サイバーエージェントとサイバー・バズではビジョンと組織のフェーズが異なります。私も新卒で入社したサイバーエージェントは「21世紀を代表する会社を創る」ことを会社のビジョンとして掲げているのに対し、サイバー・バズは「コミュニケーションを価値に変え、世界を変える」という、より自社事業に結びついたビジョンを掲げています。

また、いまサイバー・バズは50名ほどの組織で、これから一気に飛躍していこうというタイミング。サイバーエージェントも当然同じ状況を経験して、いまの姿になっていますが、挑戦とチャンスに満ちたこのタイミングを経験できる価値と、ビジョンに共感したメンバーで会社を創っていきたいという想いが独自採用につながっています。

ですので、いまではサイバーエージェントからの出向者はゼロ。サイバー・バズに転籍したメンバー、もしくはバズに中途、新卒で入社したメンバーのみです。

― かなり大胆な組織の見直しですね。一方で、そこまで大きな変化が起きると摩擦なんかもありそうです。

自分の所属する会社のビジョンに共感して自ら選択したメンバーなのでネガティブな摩擦というよりも、大きな変化を自ら起こしていくという意味で大変ですね(笑)。

私自身は、サイバーエージェントに新卒入社してからずっと営業畑を歩んできた人間でして、人事歴は1年半程しかありません。採用はもちろん、評価制度の再設計や労務など、これまで親会社にお願いしていた部分を自分たちでやっていくのはとても大変ですが、「ビジョンの体現」を自分たちが考えたオリジナルの施策を通じて創り上げていくことに、非常に面白みを感じています。また、ベンチャーならではかもしれませんが、役員と仕事する機会が多いこともやりがいにつながっています。

プロパーの社員がビジョンに共感しカルチャーを強くする

― 独自の採用を行なう中で工夫されていたり、チャレンジしている点は?

前述したように、グループ会社でもビジョンが異なるサイバーエージェントとは違ったブランディング、魅せ方を意識してます。サイバー・バズは、グループ会社の中でも、ソーシャルメディアを使ったマーケティングを得意としているので、ここを前面に押し出すかたちでのセミナーや説明会を行なっています。

また、新卒採用に関しては、インターンの受け入れも積極的に行なっているのですが、クライアント様にもご協力いただき、より実践的なマーケティング施策を企画し、プレゼンが経験できるようなコンテンツを独自に用意したりしています。

― まさにいま組織を変えていく真っ只中だと思うんですが、吉澤さんが一番重要だと思う肝の部分ってなんでしょう?

会社のカルチャーをつくる上で、新卒採用はとても重要な位置づけだと考えています。

文化って単に経営者やメンバーが声高に叫んだからといって出来上がるものではないと思うんです。サイバー・バズは平均年齢が27歳で、とても若い会社。新卒の子たちが中心となって、どんどん自分たちのカルチャーを創っていってほしいなと。

もちろん、中途採用のメンバーにも文化をより強くしたり、時には化学反応をおこす存在として一緒にカルチャーを創っていってもらいたいと思っていますよ。一方で、私は人事担当者として採用やインナー施策など、あくまでも彼らのサポート役に徹しようと思っています。

自分自身の経験をメンバーにも還元していきたい

― なるほど。組織もイチから作り直していく上で、人事としてご自身が意識していることはありますか?

人事という仕事はもしかしたら広報同様、もしくはそれ以上に社内外で「会社の顔」という意識を持たなくちゃいけないのかなと思っています。私にとってサポート役は、『裏方』ではないんです。あと、会社のことが誰よりも一番好き!と言える自信はありますよ(笑)。

私自身、元々はお客さんと信頼関係を構築し、売上を立て、会社に貢献するということが好きだったので、ずっと営業でやっていこうと思っていました。ただ、この数年の中でサイバー・バズが組織として成長する過程を見てきて、「サイバー・バズのことが大好きだし、もっとこの組織をより良くすることがしたいな」と思うようになり、初めて「人事」ということに興味を持ちはじめたんです。そして、その想いを社長に話したところ、組織の成長フェーズと相まって、人事が必要なタイミングだったこともあり、任せていただけることになりました。

以前は考えもしなかった人事という仕事をいまでは本当に楽しみながら日々経験しています。ジョブチェンジや働き方という点でも、自身が組織内のメンバーや採用で接する学生の皆さんに話せるものは積極的に話をしていきたいとおもっています。

― 営業から人事になったという吉澤さんですが、ロールモデルとなる人はいらっしゃいますか?

明確に「この人みたいになりたい!」という考えはあまりありませんね。ただひとつスゴく大切にしていることは、「消去法ではなく自分で選んで決める」ということ。

何かの岐路に立った時に、消去法でしか選択肢できない人生にはしたくないんです。そのためには、自ら選択肢を増やしていくしかありません。いま29歳で若くもなくなってきているのですが、まずはこの2-3年ぐらいで人事として圧倒的な成果を出したいなと思っています。

あと実は最近結婚したんです。今後、出産などのライフイベントが巡ってきた時でも自分の経験を後輩に伝えたり、未成熟な制度を自分の経験を基に変えていったり、ゼロからつくっていけたらいいなと思います。

―おぉ!ご結婚おめでとうございます!「人事は社内外の会社の顔」という視点はどんな会社でも大切にしたいところですよね。自身の経験を後輩に伝えていくという言葉は心に刺さりました。ありがとうございました!

[取材・文] 松尾彰大

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