私の体、私のルール:自分の体型がどうあるべきか、自分が決める

自分の体をどのように見せたいかは自分が決めることなのです。

この写真は数年前にパリで撮影したものです。Instagramに投稿したことすら忘れていましたが、「デブ」と言われるんじゃないかと不安で、数日間すごく怖かったことはよく覚えています。

このときの私は、数週間ほとんど食事を摂らず一番体重が落ちた状態で、有名なキャスティングディレクターに会うために、フランスのエージェンシーでこのポラロイド写真を撮影しました。

このとき、フランスのエージェンシーには、「完璧」になるにはウエストとヒップ周りをもう1~2インチ細くしたほうがいいと言われていましたが、どうやっても不可能でした。できるだけの努力はしましたが、これ以上痩せることができず、私は苛立ちを感じていました。

この写真を見るだけでは分かりませんが、このときの私の肌はくすんで灰色になり、ひどいニキビがたくさんできていました。多くの人が分かっていませんが、栄養不足とストレスによってコルチゾール(ストレスホルモン)が過剰に分泌され、女性の中には口や頬、下あごの周りにたくさんのニキビができてしまう人もいるのです。

昨日、私は最近の体を撮影した写真をInstagramに投稿しました。時間はかかりましたが、私は自分が生まれ持った体型を受け入れ、自信が持てるようになってきました。「健康的」という言葉を「太っている」という言葉と切り離して考えることができるようになってきたのです。今の私の肌の調子はとても良く、気持ちも落ち着いて、これまでにないほど幸せな気持ちになってきます。

しかし、昔の写真にこんなコメントが付いて、私は非常に腹が立ったんです。

それがあなたの体だってわかってるけど、チャーリー、わたしは最新の投稿より、こっちの体のほうが好き。

このコメントをした人が、私の昔の体型を気に入ってくれたことはうれしい。この人の女性の好みに対する考えかたを見ると、おそらくこの人は私が毎日感じていた、痩せようとするときの苦しみを体験したいのでしょう。

このコメントをくれた人が言っていることも、ある側面においては正しいでしょう。しかしこれは私自身の体で、自分の体をどのように見せたいかは自分が決めることなのです。

私もただの人間なので、周りの人の美しさの基準に合わせるために食事を抜いたりできるわけではありません。そして、モデルの話としても、一人の女性の話としても、どんな体型が他の人が好かれるかどうかを他人に言われる筋合いはありません。

確認しておきたいのですが、痩せようとすることは、あくまでライフスタイルであり、実体があることではありません。そして、決して私がもう一度体験したいと思うようなものではありません。

私は現在、本来の自分でいることを認めてくれるエージェンシーと一緒に仕事ができることを非常に幸運だと思っています。ようやく自分の本来の体型のままで仕事ができるようになりましたが、数年前でも可能だったことを聞かされたら笑ってしまったことでしょう。

H&Mのような大きなブランドがキャンペーンで様々な体型の女性モデルを起用するなど、ファッション業界がモデルの本来の体型を認め始めたことは素晴らしいと思います。そしてすべての女性が、自分の気持ちが代弁されていると感じてもらえたらうれしいです。

私の体重でモデルとしての能力が決められるわけではないし、そのようなことがあってはいけません。もし体重でモデルとしての能力が決められてしまうなら、そのブランドは、私にとって一緒に仕事をする価値の無いブランドだということです。

この記事はハフポスト・オーストラリア版に掲載されたものを翻訳しました。

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