熊本地震・クックパッド検索動向から学ぶ、災害時に大切な食事とは

2016年4月14日、16日熊本地震が発生しました。そのとき人々は、クックパッドにおいてどんな言葉を検索していたのでしょうか。

この度の熊本地震により被災された皆様ならびに、そのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。そして、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

去る4月14日、16日熊本地震が発生しました。そのとき人々は、クックパッドにおいてどんな言葉を検索していたのでしょうか。2016年4月14日以降の熊本県からのレシピ検索動向を、クックパッド株式会社がまとめました。

データによると、14日の前震および16日の本震発生以降、避難指示・勧告が発令された地域だけでなく、熊本県内全域においてレシピ検索数が大きく減少し、その後の回復に時間がかかったことがわかりました。避難所での生活を強いられた人たち以外にも、地震が人々の生活に大きな影響を及ぼしていたことがうかがえます。

災害時、知りたかったのは「お米の炊き方」

そんな中、地震発生以降の検索ワードにはさまざまな特徴が見られました。

中でも、注目したい検索動向の一つが「お米の炊き方」。「炊飯」「炊き方」「土鍋」というキーワードの検索が増加しました。また「米 コーラ」「米 炭酸水」「米 緑茶」「米 洗わない」などの2語での組み合わせ検索も目立つ結果に。

このデータは、災害時、ライフラインが途絶える中で、とにかく「お米が炊きたい」というニーズが高まったことを示していると考えられます。また、断水時にこそ水はもっとも大切な資源に。そこで、水以外にも常備されているコーラや炭酸水、緑茶などで炊飯に代用できないかと検索されたのだと推測されます。

昨今、ご飯といえば、米を研ぎ、炊飯器にセットして、スイッチを押すという方法が一般的。しかし、電気が通らない、炊飯器が使えない、カセットボンベしか使えないなど、災害時はさまざまなケースが考えられます。そうしたときのために、お米を鍋やフライパンで炊く方法を身につけておくということが、一つの防災対策になるのかもしれません。

また、災害時は断水状況が長期化するなど、とにかく水不足になりがちです。そんなときに、お茶でもお米を炊けるのではないかという発想は、必要から生まれた発明と言っても過言ではないでしょう。

ホットケーキミックスなど、家で常備の粉類が大活躍

もう一つ、編集部が注目したのが「薄力粉、強力粉、小麦粉、ホットケーキミックス」といった粉類のキーワード。中でも、「ホットケーキミックス」が災害時にも検索されていたのは特筆すべき事象と分析しています。

ホットケーキミックスとは、ご存知の通り小麦粉、ふくらまし粉、砂糖、香料が配合されたホットケーキを作るための粉。しかしクックパッドでは、ホットケーキのみならず、さまざまにアレンジできる点でも大人気の食材です。調味しなくても美味しく、常備率も高いため、非常時に少しでも美味しいものを食べたい、あるいは家族に食べさせてあげたいという思いが、このデータには表れているといえるでしょう。

実際、ホットケーキミックスは、電子レンジを使って水と混ぜるだけで蒸しパンができたり、あるいは常備率の高いバナナと組み合わせてスコーンができたりと、汎用性が高いため、非常時に役立つ食材として、今後は常備しておくとよいと思われます。

非常時こそ、できる限りおいしい食事を

非常時の中でも、いえ非常時だからこそ、おいしい料理を作りたい、家族に食べさせてあげたいという作り手の熱い思いを、今回のデータから見ることができました。 余震が続く、ライフラインが止まっている、物資が届かないなど、不安な日々こそ、お腹と心を満たす食事が重要になるのかもしれません。万が一のときのために、どんな食品や道具、あるいはテクニックを身につけておくべきなのか、私たちは今一度見直すことが必要なのではないでしょうか。

クックパッド編集部

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