ししとうにはどうして辛いものが混ざるの??

この時期スーパーでも見かけることの多いししとう。でもどうして、ししとうには辛いものとそうでないものがあるのでしょう?

この時期スーパーでも見かけることの多いししとう。でもいざ買ってみると、辛くて汗が止まらない!というものにあたった経験はありませんか? もうあの辛さときたら、モーレツですよね...。でもどうして、ししとうには辛いものとそうでないものがあるのでしょう?

■ロシアンルーレット!?どうして辛いものが?

今が旬のししとう。素揚げや天ぷらなど、ビールのおともにたまりませんね!

栄養面では、免疫機能を高め疲労回復に効果のあるビタミンCなどのビタミン類や、感染症を予防する働きのあるカロテンを多く含んだ、夏バテ対策にも優れた食材なんです。

でもこのししとう、10個に1個程度辛いものを含むことから、"食べ物のロシアルーレット"なんて呼ばれることも。でもどうして辛いものが混ざるのでしょう? レストラン専門青果店『築地御厨』店主で、「やさい塾」代表の内田悟さんに伺ってみました。

「ししとうの原点は、実はとうがらしなんです。原産地である暑い土地からやってきて、気候・風土が変わったところで新たにできたのが"ししとう"です。ししとうとなった今も種の原点はとうがらしのままなので、中には先祖返りをして辛みをもったものがあらわれる、というわけです」(内田さん)

ししとうととうがらし、似ていると思ったら先祖は同じとのこと。ししとうも、正式には「ししとうがらし」という名称です。

先の尖ったものは辛いなんて噂を聞いた事もありますが、辛いものとそうでないものを見分ける方法はあるのでしょうか?

「表面から見分けるのは正直難しいのですが、しいていうなら、台座の上のふくらみが細いものは、辛みがある可能性があります。逆にふっくらしているものは辛い可能性が低いです」(内田さん)

早採りしたものは辛みがでやすいなど収穫時期の影響も受けるとのことで、残念ながらコレなら大丈夫!という目印はありませんが、なるべくふっくらしたものを選ぶと激辛ししとうにあたる可能性は低そう! でも、恐る恐る食べていたこれまでを考えると、その情報があるだけでも気分的にずいぶんラクになりませんか!?

■辛いししとう、どう食べるのがいい?

それでもやっぱり辛いししとうにあたってしまったときには、ししとうを縦に半分に切って、ひとつまみの塩とお酢をかけると辛みが軽減するそう。その時、種にお酢をかけることが重要なんだとか。

クックパッドの掲示板「みんなのカフェ」でも、辛いししとうの食べ方に対するアイデアが投稿されていたので、こちらもぜひ参考に!

辛いものにほとんどあたったことがないという人もいれば、ししとうって辛いものだと思っていた、というほど毎回あたる人もいて、さすがロシアンルーレット。これからは少しでもアタリ(?)をひく可能性が低くなることを祈って...!!(TEXT:クックパッド編集部)

●取材協力:内田悟さん

築地御厨(つきじみくりや)店主。フランス料理店で修業中野菜への関心を深め、23年間青果納品業に勤務。その後築地場内の仲卸店で有機無農薬野菜のコーナーを立ち上げたのち、2005年東京中央区にレストラン専門青果店『築地御厨』を創業。

2007年からは、一般消費者にもきちんと野菜と向き合ってほしいと、本業のかたわら無料の「やさい塾」を開講。安全安心な野菜の選び方や扱い方を独自の視点でわかりやすく伝え、幅広い支持を得る。野菜の目利きとしても、テレビ、雑誌などで活躍中。

著書に「内田悟のやさい塾 旬野菜の調理技のすべて 保存版 春夏」がある。

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