【間違いだらけのストック買い】小麦粉は今買いだめなくてもいいらしい!?

間近に迫った増税を前に、ストック買いがピークを迎えています。あれもこれも買っておかなきゃ、と気はあせるばかりですよね。クックパッドが行った調査では、ストックしたい食材の第1位に選ばれたのは「小麦粉」。価格上昇が続く中、その選択は賢明かと思われますが実際は...!

間近に迫った増税を前に、ストック買いがピークを迎えています。あれもこれも買っておかなきゃ、と気はあせるばかりですよね。クックパッドが行った調査では、ストックしたい食材の第1位に選ばれたのは「小麦粉」。価格上昇が続く中、その選択は賢明かと思われますが実際は...!

■小麦粉のストック買いは間違いだった!?

クックパッドユーザー6,397名を対象としたアンケートで、増税前にストックしたい食材第1位に選ばれたのが「小麦粉」。2位が砂糖や塩など「調味料類」、3位がパスタなどの「乾物類」という結果でした。1位の小麦粉は使用頻度が高いうえ、価格の上昇が続いていることもあって、今のうちに買っておいた方がいいというのがみんなの見解のようです。 実際、増税にともない4月からは輸入小麦価格が2.3%値上がりすることが政府から発表されたりと、小麦粉を今買っておくことは正しい選択のように思えますが、節約アドバイザーの丸山晴美さんに聞いてみると意外な答えが...

「小麦粉やパスタ、トマト缶などの輸入食材は増税よりも為替の影響の方が重要です。これまで値上がりが続いてきた小麦ですが、世界的には豊作の見通しとなっており、先物取引(将来の売買についてあらかじめ現時点で約束をする取引)の市場をみても国際価格は下落しています。

その影響もあってか、日清食品がカップ麺の『日清ラ王』の価格を4月7日から約16%下げることを発表したりと、国内でも夏に向けて小麦の価格が下がっていくのではないかと予測されます。買いだめにあせるよりも、今後の動きに注目した方がいいかもしれません」。

これにはびっくりですね! 上がる一方だと思われていた小麦価格ですが、実は国際的には値下がり傾向ということなのです。

■増税だけに目を奪われすぎないで!

そもそも小麦の価格はどうやって決まるの?というと、日本の小麦は9割が海外輸入に頼っており、商社が海外から買い付けた小麦を政府(農林水産省)が一括して買い取ります。その後、政府から製粉会社に売り渡すのですが、この時政府の決める小麦売渡し価格は、国際価格に連動しています。そのため、国際的に小麦が値下がり傾向にあるということは、今後国内の小麦製品の価格も下がるかもしれないという可能性があるのですね。小麦粉をはじめ、パスタやうどんなど、よく使うものだからこそ期待が持てるのは嬉しい限り。

もちろん、実際に私たちがスーパーで商品を手に取る際の価格には消費税や、円安や円高の影響も反映されるし、害虫や天災など大きな被害が起これば国際価格の上昇も考えられるので、先のことはなんとも言えないのは事実。

ですが、目先の情報だけにとらわれるのではなく、一歩引いてみてみることでこれまでとは違った情報に出会えることも。

「増税に目を奪われすぎず、為替や世界経済などにもアンテナをはり視野を広く持つことで、必要以上にあれもこれも買わなきゃ、とあせる気持ちはなくなるはずです」。(前出:丸山晴美さん)

■買いだめしなくとも、小麦は味方につけよう

でも、小麦はもともと節約食材。朝ごはんをパンだけでなくブリトーにしたり、ランチはお好み焼きにしたりするだけでも節約の強い味方に。さらに小麦粉は密閉して冷暗所においておけば長期保存がきくので(未開封状態で薄力粉・中力粉で約1年。強力粉は約半年が目安)、使い切れる分だけを購入して賢く利用していきましょう。

クックパッドには小麦粉を使ったレシピがたくさん投稿されています。小麦粉を使いこなして、おいしく節約しましょう!

毎朝パンが朝食の私だけど、時々切らしてしまう・・・そんな時に作ります♪お好み焼きのような、ピザのようなもっちりした食感です♪パンを焼いて食べるより早く作れるかも!?

強力粉、BP、イースト不用! 薄力粉だけで結構美味しい生地が作れますヨ。フライパンでも♪

毎朝、子供達に『早く食べなさい!遅刻するよ~』って言っていませんか?ホットケーキならちゃんと食べてくれますよ♪

※取材協力:丸山晴美さん

旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。 公式ホームページ「らくらく節約生活」

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(2014年3月12日「クックパッドニュース」より転載)

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