【減塩のキホンvol.1】20〜30代も無関係じゃない!塩のとり過ぎに注意して

塩分摂取基準の引き下げ。他人事だと思っていませんか? いえいえ、若い世代もしっかりチェックすることが大切なのです。

4月からの塩分摂取基準の引き下げ。他人事だと思っていませんか? いえいえ、若い世代もしっかりチェックすることが大切なのです。そこで医学博士で管理栄養士の本多京子先生に減塩のキホンについてきいてみました!

■塩分摂取の目標量が引き下げられました

この4月、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」が5年ぶりに改定。その内容で特に注目なのが、ナトリウム(食塩相当量)の目標量を男女ともに引き下げられたことです。18歳以上男性は1日9.0g未満から8.0g未満に、18歳以上女性は1日7.5g未満から7.0g未満に変更となりました。つまり、成人であれば減塩を意識する必要があるのです。

■減塩は若い世代も気をつけたい健康習慣

今回のこの改訂について、医学博士で管理栄養士の本多京子先生に伺いました。

「これは主に、塩分のとり過ぎによる生活習慣病の予防が目的です。特に女性の場合、閉経で女性ホルモンの分泌が減ると血管の柔軟性が失われ、高血圧などの生活習慣病にかかりやすくなります。

20〜30代からしてみると遠い未来の話に思えますが、今は平均寿命が伸びて"長生きせざるを得ない時代"。健康に中高年期を過ごすためにも、若い時から意識して減塩に取り組む必要があるといえるのです」

実は日本人はもともと塩分が多い食文化の歴史を持っています。それは"米が主食であること"も原因のひとつ。

「ご飯は、塩分やコレステロールがゼロであり、消化に時間がかかるため血糖値の上昇が穏やかであるという特徴を持った、優秀な食材です。一方で、ご飯を主食とすると、相性のよい塩けの強いおかずが多くなりがちな面も。そのうえ、冷蔵庫も現在のような物流システムもなかった時代は、長期保存するために食材を塩漬けにする必要がありました。そのような要素が組み合わさって、塩けの多いメニューが並ぶ食文化になってしまったわけです」

■こんな症状は塩分のとり過ぎが原因かも

塩分のとり過ぎは、生活習慣病以外に"むくみ"や"冷え"といった不快な症状の原因となっている場合も。そのような不調で悩んでいたら、塩分をとり過ぎていないか見直してみてはいかがでしょうか」

たとえ年齢が若くても、塩分のとり過ぎは他人事ではなかったのですね。食は毎日の積み重ね、さっそく「減塩」を心がけていきましょう。(TEXT:松崎祐子)

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##取材協力

###本多京子先生

実践女子大学家政学部食物学科卒業。東京医科大学で医学博士号を取得。医学博士。管理栄養士。プロ野球をはじめ、スポーツ選手に対する栄養指導の経験も豊富で、テレビや雑誌での健康と栄養に関するアドバイスやレシピも多数。著書は60冊を超える。

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