PRアワードブーム到来!!アワードまとめ【元祖・PR系編】

国際的なスポーツの祭典に世界が沸く中、6月に世界最大規模を誇る広告祭であるカンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルが開催されました。

国際的なスポーツの祭典に世界が沸く中、6月に世界最大規模を誇る広告祭であるカンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルが開催されました。通称・カンヌライオンズと呼ばれている広告祭です。一口に広告祭といってもさまざまな部門が開設されており、PR部門も存在します。そのPR部門が設立されたのは2009年であり、本年で6回目を数えます。カンヌライオンズにPR部門が設立された前年にはリーマンショックが起きました。広告費予算が削減される中、広告のかわりにPRに注目が集まるようになった時期でもあります。

同年、「Clio Award」にもPR部門が設立され、2011年にはカンヌのアジア部門である「SPIKES ASIA」においてもPR部門が開設されるなど、次々に広告祭においてPR部門が創設されることとなりました。このように、PRはマーケティング手法の中で重要視されだしたため、主要な広告祭においてもカテゴリーが作られるようになったのです。

PRアワードの中には、上記のように広告祭の一部から派生したものとPRアワードとして初めから設立されたものがあります。今回と次回のレポートで世界中で開かれている数あるPRアワードを広告系とPR系にわけてまとめました。各アワードの違いを比較して受賞のための傾向と対策を練るのにお使いください。

それでは、アワードまとめ 元祖・PR系編をお読みください。

※各リンクをクリックすると、そのアワードのサイトにジャンプします。

元祖・PR系

これを獲ったらドヤ顔できる!!!!PR界最重要アワード

概要:「セイバー(SABRE)」とは、「Superior Achievement in Branding and Reputation」の略で、ブランディングおよびレピュテーション(評判)の構築において優れた業績をおさめたPRキャンペーンが表彰されます。20以上のカテゴリーに400件ものエントリーがある賞。2005年にはEMEAセイバー・アワード(EMEA:ヨーロッパ・中東・アフリカ)がスタートしましたが、北米では毎年1800件、EMEAでは25カ国から毎年1200件ものエントリーがある、PR業界で最も重要な賞のひとつとされています。

主催:ホルムズ・グループ

創設:1989年

北米で「CIPRAアワード」(CIPRA:Creativity in Public Relations Award)としてスタートし、2000年にセイバー(SABRE)に名称変更。

エントリー数:4000

対象地域:全世界

部門:

・業務領域カテゴリー 21分野

・産業セクターカテゴリー 19分野

・インサイト&イノベーション部門 24分野

・人物・ネットワーク部門 5部門

・地理カテゴリー

世界行のチケットをつかめ!アジアの関門!!

概要:地域のSABREアワードでカテゴリーのトップに立つと自動的にグローバルSABREアワードにエントリーされます。グローバルSABREアワードを獲得するためには本アワードの受賞が必須条件となっています。

主催:ホルムズ・グループ

創設:2009年

エントリー数:1014

対象地域:アジア太平洋

部門:2014年未定

(参考:2013年)

・業務領域カテゴリー 20分野

・産業セクターカテゴリー 19分野

・地理カテゴリー 9地域

・シルバーSABREアワード・フォー・コンテンツクリエーション16分野

「お・も・て・な・し」

東京2020オリンピック・パラリンピック招致活動の国際広報活動も受賞

概要:国際PRメディアのPRWeekが主催するこのアワードは、世界複数市場にわたる、最も優れたコミュニケーション活動を表彰するものです。国境を越えて展開され、グローバル企業のブランド構築、信頼醸成に寄与したPR会社、キャンペーン、個人を表彰します。

主催:PR WEEK

創設:2014年

エントリー数:未公開

対象地域:全世界

部門:

・Consumer launch of the year

・Product brand development campaign of the year

・Non-profit campaign of the year

・Change management campaign of the year

・Corporate branding campaign of the year

・Public sector campaign of the year

世界行のチケットをつかめ!アジアの関門!!

(写真:今年の受賞パーティの様子)

概要: 今年の「PR WEEKアワード・アジア」には39のカテゴリーがあり、アジア太平洋地域の国々から526件(前年比42%増)のエントリーがありました。エントリーされたキャンペーンはアジア・パシフィック地域のPR会社および企業・団体から選ばれた42人の業界リーダーたちによって審査されました。今年で13回目となる「PR WEEKアワード・アジア」では、公平な視点で審査するため、エントリーする企業名を明かさないブラインド審査が実施されています。

主催:香港『メディア』誌

創設:2001年

エントリー数(前回):526

対象地域:アジア太平洋

部門:39

・B2Bキャンペーン・オブ・ザ・イヤー

・ヤングPRプロフェッショナル・オブ・ザ・イヤー

・企業ブランディング・キャンペーン・オブ・ザ・イヤー

・パブリック・アフェアーズ・キャンペーン・オブ・ザ・イヤー

・ベスト・ユーズ・オブ・ソーシャルメディア

国連にも審査される!?

概要:

「IPRAゴールデン・ワールド・アワード」(GWA)は、全世界の優秀なPR活動を表彰するために創設されました。GWAは毎年1社のスポンサーによって運営されています。応募は、合計23カテゴリーの中から選びエントリーします。各エントリー事例は、リサーチの質・プランニング・実施・結果に基づき審査され、各カテゴリーごとにアワード(最優秀賞)が決定。アワードは、PRにおける国際的な基準に見合った優秀な事例が受賞します。またエントリー事例は国連のパネルによっても審査され、国連の業務の目的や理想に最も見合った事例には国連からも賞が贈られます。なお、グランプリは、すべてのエントリーの中から最も優秀であった事例に対して贈られます。

主催:国際PR協会(IPRA)

創設:1990年

エントリー数:325

対象地域:全世界

部門:

・Consumer PR for an existing service

・Internal communications

・Media relations

・Public affairs

・Publications

・Reputation & Brand Management Online など30分野。

23部門ごとに最優秀賞を選出し、その中からグランプリを発表。

ちなみに、、

国際PR協会(IPRA)の概要とは??

国際PR協会(IPRA)(International Public Relations Association/略称:IPRA)は1955年に創立されたパブリック・リレーションズのプロフェッショナル(個人会員)による国際的な組織。URL:www.ipra.org

全世界に1000人以上のメンバーが登録するIPRAの活動は多岐にわたり、グローバルなパブリックリレーションズの専門誌である『IPRA FrontLine』の発行、パブリックリレーションズ世界会議を含む会議やセミナーの開催、バーチャル・ライブラリーを擁するウエブサイト(www.ipra.org)の運営、メディアの透明性のためのキャンペーン実施、IPRAゴールデン・ワールド・アワード(GWA)の開催などが挙げられます。上記のGWAは全世界から最も優秀なPRプログラムを選ぶ賞です。

日本を代表するPRアワード

PRSJ

概要:「PRアワードグランプリ」は、PR技術の質的向上を目指すために、PR業務の事例を公開し評価する顕彰制度。会員に限らず広く一般からも募集し、多くの優秀な活動が表彰されます。特に、コミュニケーション活動(広報・PR活動)の事例を広く募集し、審査を通して優秀な活動を表彰・公開し、日本におけるコミュニケーション技術の質的向上およびパブリックリレーションズに対する一層の理解促進を図るためこのアワードが設立されました。

対象地域:日本

主催:日本PR協会(PRSJ)

創設:2001年

募集部門:

・コーポレート・コミュニケーション部門

・マーケティング・コミュニケーション部門

・ソーシャル・コミュニケーション部門

・イノベーション/スキル部門

エントリー数(前回);37

以上、元祖PR系のアワードについてまとめてみました。

次回は、元祖広告系アワードについてまとめます! 皆様、お待ちかねのカンヌライオンズについてもご説明いたします!

(2014年7月30日「DIGITAL BOAD」より転載)

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