2020年のオリンピック開催までに感染症を封じ込めよう

オリンピック開催の最終候補都市であるマドリード(スペイン)、イスタンブール(トルコ)、東京(日本)を、感染症という視点で比較した。代表的な感染症である麻疹、風疹、おたふくかぜについて、患者数を経年的にグラフ化した。

オリンピック開催の最終候補都市であるマドリード(スペイン)、イスタンブール(トルコ)、東京(日本)を、感染症という視点で比較した。

代表的な感染症である麻疹、風疹、おたふくかぜについて、患者数を経年的にグラフ化した。麻疹と風疹は人間にしか感染しないため、ワクチン接種による根絶が可能である。これは、動物にも広く感染し、ウイルスの性質がころころ変化するインフルエンザとの大きな違いである。よって、その患者数は、国の公衆衛生行政のレベルを示す。

・麻疹(はしか)

麻疹は、どの国でも抑え込まれているが、西欧では麻疹ワクチン接種率の低下により、増加している。

・風疹(三日はしか)

2013年は、ご存じのように13000人を超える患者が発生しており、ワースト1である。

現在、風疹の免疫のない妊婦は日本への渡航を避けるよう、警告が出されている状況である。

2020年にこのような状況では困るだろう。

・流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)

定期接種プログラムにおたふくかぜワクチンが入っていない日本では、全員が感染して免疫を得るため、非常に多い。

もちろん、感染症に罹患した人が必ずしも医療機関を受診するわけでなく、統計に全数が報告されているわけではない。

しかしながら、他の先進国と比較して、日本では感染症がコントロールされている、とは言い難い状況であることは間違いない。

安倍首相にはリーダーシップを発揮していただき、ぜひ風疹も「under control」にして欲しいものだ。

注目記事