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2018年05月16日 10時31分 JST | 更新 2018年05月16日 10時31分 JST

木星の衛星エウロパに間欠泉? 20年前のガリレオ観測機のデータに痕跡を発見

エウロパの氷の下にはやはり液体の海がある可能性が高いことがわかりました。

ハッブル宇宙望遠鏡は、数年前より木星の衛星のひとつエウロパから噴出する水(水蒸気)の柱らしきものを観測しています。そして、ミシガン大学の研究者Xianzhe Jia氏率いるチームは、1995〜2003年に木星を探査したガリレオ探査機の測定記録のなかから、エウロパの間欠泉によるものとみられるデータを発見したと発表しました。

エウロパの表面は分厚い氷に覆われており、その下には液体またはシャーベット状の塩水の海があると考えられています。そしてときおり噴き出す間欠泉はその海に由来する可能性が高いとされます。ガリレオ探査機はエウロパに合計11度の接近観測を実施しており、研究者らはその記録のなかに間欠泉の痕跡が含まれているはずだと考えました。

研究チームはそのデータの中から、ガリレオ探査機が1997年12月16日にエウロパ上空206kmまで接近した際に、赤道付近で磁場が急激に低下したことを発見しました。そして、なぜそれが起こったのかをモデル分析した結果、どうやらこの接近の際に、噴き出す間欠泉の中をガリレオが通過したと考えるのが最も理にかなうという結論に至りました。それ以外の接近観測では、この日のほどエウロパには近づいておらず、磁場の変動もなかったとのこと。

この結果によって、エウロパの氷の下にはやはり液体の海がある可能性が高いことがわかりました。そしてもしも海底に、地球の深海にある熱泉噴出口と同様のものがあるならば、そのまわりに生命が存在していても何らおかしくはありません。

NASAは2022年に探査機Europa Clipperを打ち上げ予定であり、かつてないほど近い距離からエウロパを観測する計画です。今回の発見からはエウロパのどこに間欠泉があるかもわかるはずなので、正確に探査機の軌道を設定し、より詳細かつ確実なデータ収集でそこに水があることを証明してほしいものです。

(2018年5月16日Engadget日本版より転載)

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