1990年代から振り返る電子書籍端末の進化:Amazon Kindle編

世界初の電子書籍専用端末とされる、ソニーの電子ブックプレーヤー「DATA Discman」の初代モデルが1990年に発売されてから、今年で25年。新興のジャンルに見えて、実は世の中に登場してからすでに四半世紀が経過したことになります。

世界初の電子書籍専用端末とされる、ソニーの電子ブックプレーヤー「DATA Discman」の初代モデルが1990年に発売されてから、今年で25年。新興のジャンルに見えて、実は世の中に登場してからすでに四半世紀が経過したことになります。

新サービスのローンチと撤退が幾度となく繰り返され、そのたびに"今回が○度目の電子書籍元年"と揶揄されてきましたが、日本では一昨年のKindle上陸と前後して一気に戦国時代へと突入し、スマホやタブレットの普及もあいまって、一般の人への認知度も高まりつつあるのが、現在の状況です。

今回はこの25年間に登場した電子書籍端末のうち、日本国内で販売された製品を中心に、「ストア/プラットフォーム別」または「メーカー別」に、その初代モデルと最新モデルを並べてご紹介します(機種の情報は2013年12月時点の内容で、2014年1月以降の情報は含まれていません)。

1990年代の"電子ブック"に分類される製品や、読書専用端末ではないものの電子書籍の普及に重要な役割を果たしたiPadなどのタブレットも含め、実に多くの製品が現れては消えていったことが分かります。これらの写真から、そんな電子書籍端末の歩みをお楽しみください。初回はAmazon Kindle編。

■Amazon(電子ペーパー端末)

PCからのコンテンツ転送が一般的だった時代に、3G回線内蔵で直接購入できることで注目を集めたのがAmazonの「Kindle」。第2世代ではWi-Fiとのハイブリッドモデルとなり、第3世代からはWi-Fiモデルが主力となって現在に至る。6インチのE Ink電子ペーパーを搭載する点はいまなお変わらないが、前面フルキーボードに加えて背面にまでキーを持つ初代モデルと異なり、「Kindle Paperwhite」では全てタッチパネルによる操作となっている。世代を重ねるにつれ、白を基調とした本体色がグレー ブラックと徐々に変遷していったのも興味深い。なお、メニューが日本語化されたのは2012年の「Kindle Paperwhite」が初となる。

■Amazon(液晶タブレット)

KindleにはE Ink電子ペーパー端末以外にもうひとつ、Androidベース(現在はFire OSと呼称)の専用タブレット端末"Kindle Fireファミリー"が存在する。初代モデルは2011年暮れの登場時点では飛び抜けて安価な199ドルという価格で話題を集めたが、413gという重さや、メディアタブレットでありながら音量調整ボタンを持たない(音量は画面上のメニューから調節する)などの欠点もあった。しかしその後の進化はめざましく、最新の「Kindle Fire HDX」シリーズはコストパフォーマンスはそのままに、クアッドコアのCPUを搭載するなど、汎用タブレットを凌駕する性能を誇っている。写真の8.9インチモデル「Kindle Fire HDX 8.9」は2560×1600ドットの高解像度に加え、わずか374gという軽さが大きな特徴。

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(2014年02月25日Engadget日本版「1990年代から振り返る電子書籍端末の進化:Amazon Kindle編」より転載)

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