服を放り投げるだけ? 全自動で折り畳み、仕分けまでしてくれる「ランドロイド」185万円で予約開始。

「現状、パーカーをシャツのようには綺麗に折り畳めませんが、これを何千回・何万回と繰り返せば、マシンラーニングにより最適な畳み方を学習させることができます」

全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド」が、5月30日より限定予約販売の受付を開始しました。想定価格は185万円。

開発するセブンドリーマーズは予約受付開始とあわせて、ファッションレンタルのairCloset および IoT家電メーカー Cerevoとの協業を発表。洗濯物の画像認識を元にしたファッションレコメンデーションや、音声操作といったサービス・機能を追加します。

ランドロイドは、衣類の山を放り込むだけで全自動で折り畳み、衣服の仕分けまでしてくれるデバイスです。「衣類を折り畳むという非常に複雑なことを、シンプルな構造で実現している」というロボティクスのほか、衣類の認識と畳み方の判断には人工知能や画像解析の技術も融合させています。

「現状、パーカーをシャツのようには綺麗に折り畳めませんが、これを何千回・何万回と繰り返せば、マシンラーニングにより最適な畳み方を学習させることができます」(阪根社長)

このランドロイドは、2016年のCEATEC JAPANでプロトタイプが公開され話題になった製品。

開発元のセブンドリーマーズには、パナソニックと大和ハウスが出資し、製造はパナソニックが担当しています。開発には国立研究開発法人新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)による助成も受けています。

大きめの冷蔵庫といったサイズ感

本日5月30日より限定予約の受付を開始。百貨店の催事などで購入表明した消費者が対象です。なお予約といっても、秋を予定する受注開始のタイミングで優先的に注文できる「整理券」的なもの。出荷時期は「年度内には確実」(阪根社長)といいます。

なお将来的には、衣類を折りたたむだけでなく、洗濯や乾燥も含めてノンストップで自動化することを目指します。この実現時期について阪根社長は「ランドロイドをしっかり普及させてから」と明言は避けました。

想定売価は185万円と、一般家庭では手が届きにくい価格です。その理由について阪根社長は「先端テクノロジーを投入した第1弾製品で、ブランディングも兼ねてこの価格設定にした」と語ります。将来的には「食器洗い乾燥機と同等価格にする」との目標も明かしました。

ファッションレンタルのairClosetと協業

今回新たに、女性向けの月額制ファッションレンタルの「airCloset」(エアクローゼット)と協業。ユーザーに最適なファッションを、ランドロイドを活用してレコメンドすることが可能になります。

実現方法は次のとおりです。ランドロイドは、画像認識技術を活用して、衣類の着用頻度をスマートフォンのアプリ上で可視化する「オンラインクローゼット」機能を搭載します。

この「オンラインクローゼット」の中身をairCloset側と共有することで、例えば「着用頻度の低い服を活かしたコーディネートを、AirClosetに提案してもらう」といったことが可能に。阪根社長は「ランドロイドを衣類のコンシェルジュとして使える」とアピールします。

さらに、IoTスタートアップのCerevoとも協業。Cerevoのロボットデスクライト「Lumigent」に話しかけるだけで、ランドロイドの基本操作を行える音声認識の実装を目指すとしています。

左からエアクローゼット代表取締役CEOの天沼 聰氏、セブンドリーマーズの代表取締役社長 阪根信一氏、Cerevoの代表取締役 岩佐琢磨氏

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