PRESENTED BY Acer Japan

「私たちは毎週、クレジットカード1枚分のプラスチックを食べている」もう猶予がないプラごみ問題。真剣に考えてみた

「環境問題は人が引き起こし、人に返ってくる『人間問題』」他人ごとにするのはもうやめて、いっしょに考えてみませんか?

「『環境問題』と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?」

ビニール袋を誤って食べてしまうカメ、気候変動によって餓死寸前のホッキョクグマ……こうした野生生物の痛ましい姿を想像する人も多いかもしれない。しかし、私たち人間への影響も計り知れない。

「私は『環境問題』という言葉を使うのが好きじゃないんです。環境問題は人が引き起こし、その影響は人に返ってくる。いわば、『人間問題』といえます」

そう語るのは、日本初の給水アプリmymizu共同創設者のルイス・ロビン敬さん。

現在、マイクロプラスチックが人間の血液から検出されるなど、体内でプラスチック汚染が広がる危険性が懸念されている。

まさに私たちの身近に迫り来る、プラスチックごみ問題。日常と隣り合わせのこの問題と、どう向き合っていけばよいのか? ロビンさんに話を聞いた。

ルイス・ロビン敬(たかし)さん:mymizu共同創設者
ルイス・ロビン敬(たかし)さん:mymizu共同創設者
tomohiro takeshita

私たちは、毎週クレジットカード1枚分のプラスチックを食べている。

青い海をびっしりと覆い尽くす、大量のプラごみ。プラスチック問題を象徴するイメージだが、実際どのくらいのプラスチックが海に漂着しているのだろう?

その答えは、年間800万トン(重さにして、ジェット機5万機相当)。一方、すでに海にあるプラスチックは1億5,000万トンといわれる。事態は深刻だが、その影響は野生生物が被っている。自分とは関係のない話。そんなふうに思う人もいるのでは? かくいう筆者も、以前はどこか「他人ごと」のように感じていた。しかし、ロビンさんは環境問題を人類の問題だと主張する。

「私は『環境問題』という言葉を使うのが好きじゃないんです。環境問題は人が引き起こし、その影響は人に返ってくる。いわば、『人間問題』と言えます(ロビンさん)」

たとえば、私たちは1週間にクレジットカード1枚分のマイクロプラスチック(約5グラム)を食べているという研究もある。また、東京湾で釣れたイワシのうち77%の体内からマイクロプラスチックが検出されたとの報告もある。私たちが日常的に口にする魚もプラスチックに汚染されているのだ。思わず、背筋が凍る。

Fresh fishes on ice
Fresh fishes on ice
Edwin Tan via Getty Images

加えて、ロビンさんは気候危機との関係も指摘する。「プラスチックのライフサイクルにおいて莫大なCO2が排出されます。その総量は増え続け、1995年から2015年までの間に、プラスチックのカーボンフットプリントが2倍になったという調査結果もある(ロビンさん)」

ロビンさんのプレゼンテーションスライドより抜粋
ロビンさんのプレゼンテーションスライドより抜粋
mymizu

「プラスチック問題=海洋ごみ問題」と単純に捉えがちだが、実は気候変動とも密接に関わる。問題は極めて複雑だ。それでは、日本はプラごみをどれくらい出しているのだろう?

実は、日本人の一人当たりのプラ容器包装の廃棄量は世界2位。毎年2〜6万トンのプラスチックを海へ流出しているという。目を背けたくなる現実だが、私たちはプラスチックを大量に生産・消費し続け、環境を汚染しているのだ。

ダイナミックな企業の変革が、システムを変える。

プラスチック問題に対する日本企業の対応について尋ねると、「この10年で、本格的にコアビジネスを変える企業が増えてきた」とロビンさんは語る。しかし世界的に見ると「まだ少ない」ともいう。

それでは、取り組みを前進させるには何が必要なのか? 彼は「企業のリーダーシップ」が重要だという。「初めの一社がリスクをとって革新的な商品・サービスをつくると、それを見た他のプレイヤーが『自分たちも挑戦しよう』と考えます(ロビンさん)」

またサステナビリティと向き合うには、長期的な視点も求められる。たとえばAcerは、再生プラスチックを使った『Acer Vero シリーズ』を発表。低コストなヴァージン・プラスチック(再生素材ではないプラスチック)を減らし、あえてリスクを負ってサステナブルな製品をつくったそうだ。

Acer「Veroシリーズ」ノートパソコン
Acer「Veroシリーズ」ノートパソコン
tomohiro takeshita

この取り組みに対し、ロビンさんは「将来的にサプライヤーの技術力が高まればコストは下がるでしょう。また、人間が生きていくために必要な持続可能な生産と消費を可能にするイノベーションは、今後ブランド価値を高めます。長期的には大きなインパクトにつながるはず」だと評価する。

プラスチック問題をはじめ、さまざまな社会課題に対して、まずは一社が動かなければ何も始まらない。だからこそ「企業には長期的な視点で、新たな挑戦をしてもらいたい」と彼は願う。大きく変革する企業が増えれば、システムの変化につながるはずだ。

行動を変えるきっかけは、小さな遊び心。

環境問題に対する企業のインパクトは大きい。一方で、私たち個人にできることはないのだろうか?

ロビンさんは5R(リサイクル〈再び利用する〉、リデュース〈ごみを減らす〉、リユース〈繰り返し使う〉、リペア〈修理する〉、リフューズ〈使わない〉)を例に挙げ、必要のないプラスチック消費を減らすことが先決だと説く。

また、そのうえで必要なときはヴァージン素材ではなく、できる限りリサイクル素材のものを選ぶことも重要だという。「プラスチック問題は私たちの日常で生まれるもの。だからこそ、日々の暮らしを変えなければ解決は難しい(ロビンさん)」

しかし、ライフスタイルを変えることは難儀なのも事実。なにかコツはないのか? 彼は「楽しみながら行動する」ことが欠かせないという。

tomohiro takeshita

「環境問題について考えると、暗くなってしまうときもある。だけど深刻な問題こそ楽しく解決したい。そのためには、クリエイティビティが重要です。

たとえば、先述した『Acer Veroシリーズ』のノートパソコンは、キーボードの『R』と『E』がイエローに色付けされています。これは『リデュース』『リユース』『リサイクル』を象徴しているそう。まさにクリエイティブですよね。こうした小さな遊び心が、行動を変えるきっかけになるのでは(ロビンさん)」

「Veroシリーズ」ノートパソコンのキーボード。イエローに色付けされた「R」と「E」が反転している
「Veroシリーズ」ノートパソコンのキーボード。イエローに色付けされた「R」と「E」が反転している
tomohiro takeshita

人口の3.5%の人と動けば、社会は変わる。

最後にロビンさんは、自らの取り組みについて語ってくれた。

「人口の3.5%の人とともに行動すれば、必ず大きな社会の変化に繋がるという『3.5%ルール』と呼ばれる概念がある。私はそれに基づき、『何百万もの人がmymizuに参加し、一緒に給水を広めてくれたら、絶対に大きな変化につながる』と信じているんです。

では、一人でも多くの人と手を取り合うために必要なものは何か? それは、前向きな行動を促す『ビジョン』だと考えています。ポジティブなビジョンは、人びとをつなぎ動かす原動力となります。そうして、行政・企業・市民社会が同じ方向へ動くことができれば、社会が変わる日もそう遠くないはず(ロビンさん)」

tomohiro takeshita

一分一秒と量を増し、環境を汚染し続けるプラスチック。そうしたなか、Acerはサステナブルな製品シリーズ 「Vero」から、ノートパソコンとモニターを2022年8月19日に発売。地球環境を考慮し、製品本体の約65%(最大)に再生プラスチックを使っている。

2015年から構想をスタートし、ついに発売に漕ぎ着けた本製品。パソコンやモニターに不可欠な耐久性、剛性、そして見た目の美しさを保つような製品づくりは、素材や提供業者の比較・検討を重ねに重ね、実現したという。

同社をはじめ、影響力のある企業がプラスチック問題に取り組むことは非常に意義深い。一方で、問題の解決には個人の力も欠かせない。しかし、プラスチック問題は深刻かつ複雑だ。安易な解決策はないし、目を背けたくなる惨状と向き合わなければならない。

だからこそ、前向きなビジョンと遊び心が欠かせない。日々の生活のなかで楽しみながら、みんなでプラスチック消費を減らせるよう創意工夫をする。そうした行動の一つひとつが集まり「3.5%」に満ちたとき、私たちの社会は大きく変わる。筆者はそう考える。

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写真:tomohiro takeshita

取材・文:midori ohashi

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