ニュース番組司会者、なりすまし人物に生放送でインタビュー → 全く気付かず謝罪

食肉会社CEOだと思ってインタビューした人物は、動物権利活動家だった。「ドッキリ」に気付かず…

CEOだと思ってインタビューした相手が実はなりすましだった――。予期せぬ展開に、放送局が謝罪した。

FOXニュース司会者のマリア・バーティロモ氏は12月23日、生放送中に大手食肉加工会社「スミスフィールド・フーズ」新CEOのデニス・オーガン氏をインタビューした……つもりだった。

しかしバーティロモ氏が実際にインタビューしたのはオーガン氏本人ではなく、動物権利擁護団体「ダイレクト・アクション・エブリウェア」の活動家、マット・ジョンソン氏だった。

マリア・バーティロモ氏
マリア・バーティロモ氏
Roy Rochlin via Getty Images

スミスフィールドの工場では、パンデミック初期に新型コロナウイルスのクラスターが発生している

バーティロモ氏はオーガン氏を装ったジョンソン氏に、パンデミックの影響を尋ねた。

するとジョンソン氏は「もちろん、パンデミックは私たちの産業に多大な被害をもたらしました」と答え「私たちは従業員に防護服を支給し、体調を崩した従業員には追加の有給休暇を付与しましたが、残念ながら多くのケースで不十分でした」と反省を語った。

さらにジョンソン氏は「我々の産業は、次のパンデミックをもたらす深刻な脅威を与えています」「私たちの工場の状況は新しい病気のシャーレになり、養豚は空気や水路に甚大なダメージをもたらす可能性がある」と、工場式農場が環境や公衆衛生に与える脅威を指摘した。

<バーティロモ氏のインタビュー>

ジョンソン氏はその他に「新CEOそして社長としてもっと状況を改善します」「環境への影響を緩和するためにスミスフィールドが2021年から1年に5億ドルを費やす」など、将来の改善策も語った。

我々はドッキリを仕掛けられました

約6分間のインタビュー中、バーティロモ氏はジョンソン氏のコメントに時折戸惑ったような表情を見せたものの、ドッキリを仕掛けられていると気づいた様子はなかった。

しかし番組の最後で、インタビューしたのは別の人物だったことを伝え次のように謝罪した。

「重要な訂正をします。どうやら私たちはドッキリを仕掛けられたようです。私たちは番組の途中でスミスフィールド・フーズCEOのデニス・オーガン氏を名乗る人物をインタビューしましたが、インタビュー相手はデニス・オーガン氏ではないということがわかりました」

「インタビューしたのはオーガン氏になりすました人物で、スミスフィールド・フーズとは何の関係もありませんでした。デニス・オーガン氏、スミスフィールド・フーズ、そして視聴者の皆さんにこの間違いについてお詫びします。我々はもちろん、今後もっと慎重を期すようにいたします」

Google検索で防げたミスと厳しい声

一連の出来事について、スミスフィールド・フーズ最高総務責任者のケイラ・ロンバルド氏は声明を発表し、ジョンソン氏が番組で述べた主張を否定した。

その上で「FOXビジネスで放送されたインタビューは、完全ないたずらです。簡単なGoogle検索でCEOの写真を検索することで、今回の出来事は防げたでしょう」と、FOXのインタビューの不手際に疑問を呈した。

一方、オーガン氏を装ってインタビューを受けたジョンソン氏が所属する「ダイレクト・アクション・エブリウェア」も声明を発表。

今回のドッキリは「パンデミックを引き起こす可能性がある工場式農場に反対するキャンペーンの一環で、多くの人にこの問題を知ってもらうためのアクションだった」と説明している。

ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。