ウクライナ侵攻で世界最大級の飛行機「An-225」が安否不明。巨大すぎて「空間認識がバグる」と話題になった写真とは?

空港に駐機している旅客機たちと比べてはるかに巨大な「An-225」の姿は、まるでコラージュ画像のように見えます
飛行する「An-225 」2020年撮影
飛行する「An-225 」2020年撮影
RONNY HARTMANN via Getty Images

ロシア軍のウクライナ侵攻によって、世界最大の飛行機「An-225」が安否不明となっている。ウクライナの首都キエフ郊外のアントノフ空港に駐機していた際に、ロシア軍の攻撃を受けた。同空港がロシア軍が占拠したため、機体の状態の確認が不可能になったという。「An-225」の巨大さが分かる一枚の写真がSNSでシェアされて「空間認識がバグる」などと話題になっている。

■当初は「破壊された」と発表されるも「ロシアが空港を占拠しているため確認不可能」と発表を修正

ウクライナのクレバ外相は日本時間2月28日、「An-225」がロシアによって破壊された可能性があるとツイートした

これに対して同機を製造したアントノフ社は「AN-225が専門家によって検証されるまで、航空機の状態について報告できません」とツイート。同機が破壊されたかどうかは断言を避けた。

ウクライナ国営防衛企業ウクロボロンプロムも一度は「An-225」が破壊されたと発表したが、後に発表を修正。「空港はロシアが占拠しているため、機体を調べることができません。飛行機の状態と復元の可能性とコストを評価することは不可能です」と報告した

空港がロシア軍の攻撃を受けた24日の時点で、「An-225」は点検のためエンジンが取り外されていたという。「指示が出されたものの離陸できなかった」と説明している。

■世界最大の飛行機「An-225」とは?

1989年のパリ・エアショーでソ連版スペースシャトル「ブラン」を乗せて登場した「An-225」
1989年のパリ・エアショーでソ連版スペースシャトル「ブラン」を乗せて登場した「An-225」
aviation-images.com via Getty Images

An-225は旧ソ連時代に、アントノフ設計局が開発した超巨大輸送機。ソ連版のスペースシャトルとして知られる「ブラン」を輸送するために作られたもので、1988年に初飛行した。ウクライナ語で「夢・希望」を意味するムリーヤという愛称が付けられている

アントノフ航空の公式サイトによると「An-225」は長さは84メートル。翼の幅は88メートル。1989年には156.3トンを貨物を乗せて離陸したことがある。

■巨大さが伝わる1枚の写真が話題に

「An-225」が破壊されたという報道が出回ったことを受けて、SNS上では「どれだけ大きいんだろと思ったら空間認識バグるぐらい大きかった」と1枚の写真が拡散している。

地元メディア「The West Australian」によると、この写真は2016年5月にオーストラリアのパース空港を「An-225」が訪れたときのものだ。同国のテレビ局「7News」に所属する Simon Hydzikさんが撮影したものだとして当時、Facebookに投稿している

パース空港に駐機した旅客機たちと比べてはるかに巨大な「An-225」の姿は、まるでコラージュ画像のように見える。世界に一機しかないこの巨大な飛行機が失われたのだとしたら、国際社会にとっても大きな喪失になるだろう。