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2019年07月09日 15時34分 JST

3万年前の旅再現 台湾から45時間かけて与那国島に到達

最初の日本列島人はどうやって黒潮が流れる海を渡ったのか。旧石器人を想定して、時計、コンパス、GPS機器などは持たず、太陽や星などの位置を頼りに漕ぎ続けた。

朝日新聞社
与那国島の間近まで迫った丸木舟(9日、伴走船より撮影、「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」提供)

台湾から45時間、与那国島に到着 3万年前の旅再現

 最初の日本列島人はどうやって黒潮が流れる海を渡ったのかという謎の解明を目指し、台湾から航行していた丸木舟が9日午前、約45時間かけて目的地の沖縄県・与那国島に到達した。国立科学博物館による「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」がウェブサイトで公表している軌跡では、午前11時ごろから海岸の数百メートル沖を航行、目的の浜を目指した。

 男女計5人の漕(こ)ぎ手が乗ったスギ製の丸木舟(長さ約7・5メートル)は、7日午後2時38分(日本時間)に台湾東海岸の烏石鼻(ウーシービー)を出発。3万年以上前の旧石器人を想定し、時計やコンパス、GPS機器などは持たず、太陽、星などの位置を頼りに、交代しながら漕ぎ続けた。安全の確保のため、丸木舟の航行に影響を与えない形で、別の船が伴走した。

 途中、雲で星が見えなかったり、太陽が真上だったりして、方向を見定めることが難しい時間帯もあった。それでも、秒速1~2メートルで流れる黒潮を横切り、

与那国島の島影を海上でうまく見つけることができたという。航行距離は225キロあまりだった。

 プロジェクトは2016年に草で、17、18年に竹で作った舟を使い、与那国島―西表島間や台湾東海岸沖などで実験したが、いずれもうまくいかなかった。(米山正寛)

(朝日新聞デジタル 2019年07月09日 11時42分)

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