「#BoysDanceToo」男性ダンサーを支援する動き、世界中のSNSに広まる。そのきっかけはジョージ王子だった。

女性キャスターが英ジョージ王子のバレエクラスに偏見のあるコメントをし、批判が殺到した。それをきっかけに、男性ダンサーへのステレオタイプを撲滅する動きが始まっている。
タイムズスクエアで男性ダンサーが集結して行われたバレエクラスの様子
タイムズスクエアで男性ダンサーが集結して行われたバレエクラスの様子
Instagram / traviswall

ダンスは女の子のものだけ?

答えはNOだ。

#BoysDanceToo ー男の子だって踊る、というハッシュタグで男性や男の子が踊る写真や動画をSNSに投稿する動きが広まっている。

きっかけは、アメリカの朝番組での女性キャスター、ララ・スペンサー氏の偏見のあるコメントだった。8月22日の放送で彼女は、イギリスのジョージ王子(6歳)が学校の授業の一環でバレエを習っている事を報じた際、バカにしたような表現をしたのだ。

「通常の算数や理科、歴史に加え、ジョージ王子は宗教やコンピューター・プログラミング、詩やバレエなどのクラスを受講するようです」と話したスペンサー氏だが、「バレエ」の部分を笑いを抑えながら強調した。

そして「ウィリアム王子は、ジョージ王子はバレエクラスが大好きだと話していますが、どれだけ続くでしょうか」と笑いながら話した。

この発言には、視聴者から「幼い王子に対するいじめだ」「ダンスをする男の子に対する性的差別だ」と批判が殺到。

翌日スペンサー氏はInstagramで謝罪し、週明けの26日には番組上で再度、「私は間違いを犯しました。私のコメントは無神経で、愚かで、心の底から謝ります」と話した。

更に、番組ではスペンサー氏が3人の有名男性バレエダンサーにインタビューした映像を放送。彼ら男性ダンサーたちが受ける偏見や、男の子がダンスを習い、続けることの難しさについて語られた。

またその頃、ニューヨークのタイムズスクエアにある同番組のスタジオの外では、インタビューに出演していたダンサーのトラヴィス・ウォール氏をはじめ、多くのダンサーが集結。バレエクラスが開催され、#BoysDanceToo(男の子だって踊るんだ)と300人以上が参加した。

ウォール氏はInstagramで、「僕たちは男性ダンスコミュニティを祝福する為に集まりました!世界はもっとダンスを必要としています!」投稿した。

SNSにも#BoysDanceTooの動きは広まっており、たくさんの男性・男の子ダンサーが自身のダンス姿を投稿し、称賛やサポートの輪が広がっている。

注目記事