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2020年08月31日 14時06分 JST | 更新 2020年08月31日 14時07分 JST

脳腫瘍、どんな病気? 高橋幸宏さんが手術を受けたと告白

国立がん研究センターでは「環境やストレスなど特定のことが原因で脳腫瘍になるわけではありません」と解説。

Eloy Alonso / reuters
 高橋幸宏さん(2008年6月、スペインで撮影)

世界的な音楽グループ「YMO」のメンバーである高橋幸宏さん(68)に脳腫瘍が判明し、患部摘出手術を受けていたことが31日、公式ブログで発表された

高橋さんの説明によると、初夏を迎える頃から断続的な頭痛が続き、最初は季節の変わり目にある偏頭痛のようなものかと思っていたという。症状が改善しないため、緊急で脳MRI検査を受けたところ、「脳腫瘍の疑い」という結果だった。患部摘出手術が8月13日に実施され、無事に成功したという。

高橋さんは「手術後は幸いにも後遺症はなく、今後は体力気力をつけてじっくりしっかりと治療に専念し、できるだけ早い時期に皆さんの前に立てるよう努めていきたいと思っています」とコメントしている。

脳腫瘍とは、どんな病気なのか。気になるポイントをまとめてみた。

  

■一般的な症状は「早朝に強い頭痛」

国立がん研究センターの「がん情報サービス」によると、脳腫瘍とは頭蓋骨の内側にできる腫瘍の総称だ。脳腫瘍と新たに診断される人数は、アメリカの統計によると、1年間に10万人あたり20人程度だという。

六訂版 家庭医学大全科」によると、脳腫瘍の一般的な症状は、早朝に強い頭痛があることだ。くも膜下出血などと異なり、突然強い頭痛に襲われることは多くないという。頭痛の他にも、吐き気、嘔吐、眼がぼやけるなどの症状があり、進行すると意識が低下する場合がある。

少がんセンター」によると、脳腫瘍の診断は、CTスキャンやMRIなどでの画像診断と診察や他の検査結果をあわせて、腫瘍の種類や病期を鑑別するという。脳腫瘍は細かく分類すると150種類もあるため、最終的には手術を行わないと診断ができないとしている。

 

■良性のほとんどは、手術で全摘出すれば再発は稀

脳腫瘍には、大きく分けて2種類ある。脳の細胞や脳を包む膜、脳神経などから発生した「原発性脳腫瘍」と、他の臓器で生じた「がん」が、血液の流れによって脳に転移した「転移性脳腫瘍」があるという。

さらに「原発性脳腫瘍」は、良性と悪性に分けられる。「少がんセンター」によると、良性のほとんどは手術ですべて摘出すれば再発は稀だが、わずかな残存組織から腫瘍が再発することがあると解説している。悪性の場合には、手足の動きや言語などの機能を温存して手術でできるだけ摘出し、放射線治療や化学療法を行うという。

一方、「転移性脳腫瘍」は「EBM 正しい治療がわかる本」によると、脳腫瘍全体のうち半数以上と考えられている。治療法の進歩によって、がん患者全体の生存期間が延びているため、結果として転移性脳腫瘍は増える傾向にあるという。肺がんから転移する場合が多く、約50パーセントを占めているという。 

 

■環境やストレスなどが原因ではない

がん情報サービス」では、脳腫瘍と診断されたときには、なぜ脳腫瘍になったのかと思いつめてしまう人もいるという。しかし、脳腫瘍の発生要因はほとんど明らかになっていないとして、「環境やストレスなど特定のことが原因で脳腫瘍になるわけではありません」と解説している。