ブリトニー・スピアーズを自由に!ドキュメンタリー放送後、セレブらが怒りのツイートで支持表明

後見人を巡って闘っているブリトニー・スピアーズ氏。彼女を追ったドキュメンタリーが大きな反響を呼んでいます
ブリトニー・スピアーズ氏(2018年10月18日)
ブリトニー・スピアーズ氏(2018年10月18日)
Gabe Ginsberg via Getty Images

歌手のブリトニー・スピアーズ氏のドキュメンタリー「Framing Britney Spears」の放送後、多くの著名人たちがスピアーズ氏へのサポートを表明し、#FreeBritney(ブリトニーを自由に)ムーブメントに加わっている。

「Framing Britney Spears」はポップアイコンとして世界中の人たちを魅了してきたスピアーズ氏の、苦悩を掘り下げたドキュメンタリーだ。

ニューヨークタイムズによって制作され、アメリカで2月5日に放送された。

スピアーズ氏は1990年代にスターへの階段を駆け上がったが、その後メディアによって私生活が面白おかしく取り上げられた。さらにメンタルヘルスの問題に苦しんだ後、2008年から父親が後見人となり、12年にわたって財産やキャリアを管理している。

スピアーズ氏は2020年に父親を後見人から外すことを求める裁判を起こしたが、棄却された。

裁判でスピアーズ氏の弁護士は「スピアーズ氏は父親を恐れています」「父親が後見人でいる限りは、スピアーズ氏は活動ができない」と訴えた

さらに審理が開かれている裁判所の周りでは、スピアーズ氏の支持者たちが「#FreeBritney(ブリトニーを自由に)」と書かれたサインを掲げて抗議活動をし、スピアーズ氏を父親から自由にするよう求めた。

裁判所の周りで「#FreeBritney(ブリトニーを自由に)」と書かれたサインを掲げる支持者たち(2020年9月16日)
裁判所の周りで「#FreeBritney(ブリトニーを自由に)」と書かれたサインを掲げる支持者たち(2020年9月16日)
Frazer Harrison via Getty Images

彼女が受けたのは拷問。多くの著名人が声をあげる

ドキュメンタリーは、スピアーズ氏の長年の友人やかつてイメージ戦略を担当したマーケティング担当者らを取材し、スピアーズ氏の後見人制度や裁判に迫っている

同時にこのドキュメンタリーは1990年代から2000年代初めの、セレブを取り巻くメディア文化の回顧という側面も持つ。

番組は、若いスピアーズ氏にテレビ番組が胸について聞いたり、家族の争いやメンタルヘルスについての屈辱的な質問をしたりする場面を紹介する。

これを見た多くの著名人たちが、放送後に次々と怒りのコメントを投稿した。

ロックバンド・パラモアのヘイリー・ウィリアムス氏は、スピアーズ氏が何年も受けてきた扱いは拷問だとツイートした。

ヘイリー・ウィリアムス氏:Framing Britney Spearsを見たけれどマジでクソだった。どんなアーティストだって、メディア/社会/完全なミソジニストが彼女に与えた文字通りの拷問を耐える必要はない。メンタルヘルス啓発の会話ができるようになった影には彼女が払ったひどい代償がある

歌手のサム・スミス氏はウィリアムス氏の言葉に同意し、リツイートしている。

サラ・ジェシカ・パーカー氏とベット・ミドラー氏、メーガン・マケイン氏は「#FreeBritney」と一言ツイートしてスピアーズ氏へのサポートを表明した。

また、トークショー司会者のタムロン・ハル氏やアンディ・コーエン氏、俳優のヴァレリー・バーティネリ氏も#FreeBritneyとともにコメントを投稿している。

タムロン・ハル氏:Huluでようやく、Framing Britney Spearsを見た。胸が張り裂けるなんて言葉では足りない。#FreeBritney

アンディ・コーエン氏:おはようございます!良い1日を。そして#FreeBritney

ヴァレリー・バーティネリ氏:#FreeBritney は怒りのパンチだ。多くの男性やブリトニー・スピアーズに寄生する奴らが彼女を食い物にしてきた――父親、ジャスティン・ティンバーレイク、父親、パパラッチ、父親、週刊誌の写真ディレクター、父親、ケヴィン・フェダーライン、父親、ハーヴィー・レヴィン、父親、サム・ラフティ、父親

ヴァレリー・バーティネリ氏:頭がおかしくなりそうな業界で私を守ってくれた両親に、これ以上ないくらい感謝したい気持ちになる

さらにかつてスピアーズ氏とコラボしたマイリー・サイラス氏は、2月7日に開催されたスーパーボウルのプレゲームイベントで「私たちはブリトニーを愛している!」と叫んだ。

後見人をめぐるバトルへの影響は未知数

批評家やスピアーズ氏のファンが「Framing Britney Spears」を絶賛した一方で、このドキュメンタリーがスピアーズ氏を取り巻く環境にどのような影響を与えるかは現時点では未知数だ。

監督のサマンサ・スターク氏は、姉妹のジェイミー・リン・スピアーズ氏を含む多くの家族に取材を申し込んだが、拒否されたと明かした。

またスピアーズ氏の父親は#FreeBritneyの支持者たちを「娘の幸せについて何一つわかっていない陰謀論者」と批判している。

また取材陣は、スピアーズ氏本人にコンタクトを取るのが難しい状況にあるようだ。番組が終わる直前「ニューヨークタイムズはブリトニー・スピアーズ氏を取材するために直接連絡を取ろうとしましたが、取材依頼が本人に届いているかわかっていません」というメッセージが表示された。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。 (翻訳:安田聡子 @satokoysd

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