【初心者向け】街中を走るランナーが履いている、あのタイツって何?

走りやすい季節となり、街中を走るランナーを見かける機会も増えきました。最近のウェアはデザイン性が高く、かつカラフルで目を引きますが、"必ず"と言っていいほど、ランナーたちは黒いモノを身に着けていると思います。

これから走りはじめる人、燃え尽き気味の人にも知ってほしい、あの黒タイツのすごい効果。

走りやすい季節となり、街中を走るランナーを見かける機会も増えきました。最近のウェアはデザイン性が高く、かつカラフルで目を引きますが、"必ず"と言っていいほど、ランナーたちは黒いモノを身に着けていると思います。

そう、タイツみたいなアレです。お洒落なランナーだけでなく、わりとガチっぽいランナーも履いているあのタイツ。コーディネートの一貫、もしくは日焼け対策と思う方もいるかもしれませんが、それ以外にもすごい効果が幾つもあるようです。

今回は、(株)デサントで、SKINS(スキンズ)というブランドをメインに担当している松井さん(左)と喜岡さん(右)に、"ランナーが履いているあのタイツ"について、解説していただきました。

黒タイツの正体、それは"疲れを溜めない"ウェア。

- 実は自分もランナーなのですが効果を知らず、何となく、いわゆる"黒タイツ"を履いています。アレって、履くことによってどんな効果が得られるんですか?

デサント 結論からお伝えすると、カラダをピッタリしたモノで巻いてあげる、包んであげると楽になるんです。プロ野球選手などのアスリートって、カラダに密着したウェアを着ているイメージがありますよね?

あの黒タイツは脚をカバーしているということになります。ちなみにあのタイツのようなウェアは、コンプレッションウェアと言います。

- コンプレッションウェアという名前を知らない人もきっと多いと思います。ちなみにあれを履くと、どういう点で楽になるのでしょうか?

デサント まず前提として、いわゆる筋肉というモノは、筋繊維(きんせんい)が束になって出来ています。そして筋肉は収縮運動をして動いていますが、それを繰り返しているうちに、下の写真のように筋繊維の束がばらけたり、筋繊維同士がこすれることによって、負担の増加につながる物質が生まれるという一説もあります。

じゃあ、それを巻いてあげるとどうなるか。すると、筋肉のたわみがなくなります。だから、ピタっとしたモノを着ているわけです。

コンプレッションウェアには、3つのタイプがある。

- つまり、コンプレッションウェアを履いて走ると、履かない時よりも疲れにくいということですか?

デサント はい。例えるなら、生春巻の皮のような役割を果しています。何かしらで巻いてあげることによって、少し動かしても包まれているモノが散らからない。結果、繊維同士の摩擦を軽減することで、負担解消につなげようということです。

- 摩擦が軽減されることで、疲労物質が生まれにくい状態をつくり、疲れにくくしようということですね。

ええ。ちなみに、コンプレッションウェアには3つぐらいの種類があります。さきほど例に挙げたアンダーアーマーやスキンズなどの「着圧」タイプ。これは、身体に圧力をかけてあげることで、負担を軽減するタイプです。

他には、テーピング機能でヒザの動きをサポートするモノもあります。長い距離を走っていると地面に着地した時、ヒザの向きがバラバラになって、結果、ヒザを痛めることが多くなります。男性だったら外側に、女性だったら内股になるので、それをまっすぐ向けさせるモノ。そして3つ目が、走る時の姿勢を保つ姿勢補正型のものがあります。

- 思ったよりも種類があるんですね。ちなみに、今の主流となっているのはどれでしょうか?

デサント 着圧モノとテーピング機能があるモノの2つが人気ですね。着圧にも2種類あって、脚の筋肉全体を均等に圧迫するものと、段階的に着圧するモノの2種類があります。

"ふくらはぎ"をサポートすると、疲れはとれるし、むくまない!

- すみません、段階的着圧とは一体どういうイメージですか?

デサント すみません、ちょっと難しいですね。ここで少しイメージしてほしいのですが、ホースで水を流していて、先の方を指でつまむとゴーッって水圧が強くなるじゃないですか?それと同じ理屈です。

- 部分的に圧力をかけることによって、血液の動き、血流の流れが促進されるということですね

人間のカラダは下半身に60%ぐらい血液が滞っていると言われています。女性ならわかる方も多いと思いますが夕方、ブーツが入らない時がありますよね?あれは、まさにそういう状態です。それを解消する上で重要となるのが、"ふくらはぎ"です。

- ふくらはぎですか?

デサント はい。ふくらはぎって、「第二の心臓」とも言われていて、重力の影響で下半身に溜まっている血液をポンプのように心臓に送る役割を担っているんです。

その活動を、コンプレッションウェアで助けてあげることによって、老廃物だらけの汚れた血液をスピーディに肺にあげて、カラダの血液の循環をよくしようというイメージです。スポーツのシーンなんかは特にたまりやすいですから、ふくらはぎの役割ってすごく大切なんですよ。

- なるほど!そう考えると、普段からコンプレッションウェアのようなモノを履いて仕事すると、疲れにくくなるかもしれませんね!

(つづく) 後編では、各社が出しているコンプレッションウェアのまとめ、比較の情報をお届けします。

SKINS(スキンズ)

着るサプリメントというコンセプトのもと、世界中のランナーだけでなく各競技のアスリートに愛されているコンプレッションウェアのブランドです。日本国内では(株)デサントが扱っています。

SKINS

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