クリーンネットワークとは? 中国をネットから排除する5つの取り組み。ポンペオ国務長官が挙げる

トランプ政権は、中国企業を通してアメリカの個人情報や企業機密が中国政府に奪われていると警戒しています。
ポンペオ国務長官のTwitterより
ポンペオ国務長官のTwitterより
Twitter/SecPompeo

アメリカのマイク・ポンペオ国務長官は8月5日(現地時間)、アメリカの通信ネットワークから中国の影響力を排除する「クリーンネットワーク」という構想を発表した。TikTokなどの中国製のスマホアプリを利用できなくするほか、中国企業のクラウド事業を制限したい考えだ。

ポンペオ氏は同日のTwitterで、「アメリカの最も機密性の高い情報を中国共産党の監視状態から保護することにより、クリーンネットワークを拡大しています。私たちは自由を愛する国々や企業に参加するよう呼びかけます」と投稿している。

■クリーンネットワークの概要は?

トランプ政権は、中国企業を通してアメリカの個人情報や企業機密が中国政府に奪われていると警戒している。

そのため、ポンペオ氏の声明ではクリーンネットワークを「中国共産党などの悪意のある攻撃者による攻撃から市民のプライバシーと企業の機密情報を守るトランプ政権の包括的なアプローチ」だとしている。

クリーンネットワークについて、声明では以下の5つの取り組みを掲げた。

01.クリーンキャリア

中国の「信頼できない通信キャリア」をアメリカの通信ネットワークに接続させない

02.クリーンストア

アメリカのアプリストアから中国製などの「信頼できないアプリ」の排除

03.クリーンアップス

ファーウェイなど「信頼できない中国のスマホメーカー」の製品で、アメリカ製アプリを利用できなくさせる

04.クリーンクラウド

アリババ、バイドゥ、テンセントなどの中国企業が、アメリカのクラウドにアクセスするのを防ぐ

05.クリーンケーブル

中国と各国のインターネットを繋げる海底ケーブルが、中国共産党の情報収集に使われないようにする

■中国は反発

一方、毎日新聞によると中国外務省の汪文斌副報道局長は8月6日の定例記者会見でアメリカを批判した。「国家権力を乱用して中国のハイテク企業を弾圧している。断固反対する」とした上で、アメリカは情報流出など具体的な証拠を何も示していない、と反論したという。

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