卒業旅行後に新型コロナ感染判明が相次ぐ。県立広島大学と京都産業大学

県立広島大学では発症後に卒業式に出席。京都産業大学ではゼミの卒業祝賀会で感染拡大か

大学生が卒業旅行で海外を回って帰国した後、新型コロナウイルスへの感染が判明するケースが相次いでいる。

県立広島大学のケースでは症状が出た後に卒業式に出席していた。京都産業大学の学生の場合は、卒業式は開催されなかったもののゼミの卒業祝賀会に参加したことで、他の学生にも感染が広がっているとみられる。

■県立広島大学では、帰国後に卒業式に出席

県立広島大学・広島キャンパス図書館(大学の公式Twitterより)
県立広島大学・広島キャンパス図書館(大学の公式Twitterより)
Twitter.com/puh_official

中国新聞によると、県立広島大学の中村健一学長は3月29日に会見を開いた。その中で23日に卒業した同大学の卒業生が、新型コロナウイルスの感染が確認されたと発表した。

この卒業生は福岡県筑後市に住む20代女性。3月5日から14日にかけて、イギリス、フランス、スペイン、ドイツを友人と旅行。

帰国後にのどの痛みや鼻水などの症状が出ていたが、23日に卒業式に出席。28日の検査で新型コロナウイルスの陽性反応が出た。福岡県内の感染症指定医療機関に入院しているという。

同大学では卒業式で同席した卒業生たち数十人の健康確認を進めるとともに、4月6日まで就職先への出社を見合わせるよう呼び掛けるという。

■京都産業大学では、帰国後にゼミの卒業祝賀会。感染が広がる

京都産業大学のサギタリウス館(大学の公式サイトより)
京都産業大学のサギタリウス館(大学の公式サイトより)
kyoto-su.ac.jp

TBS NEWSが京都産業大学などの情報として30日に報じたところによると、3月2日から13日にイギリスやスペインなどを卒業旅行で訪れていた学生3人が新型コロナウイルスに感染した。また、そのうちの1人が21日にゼミの卒業祝賀会に参加、会に同席していた学生から感染者が出ている。

3月30日午後6時すぎにNHKニュースは、京都産業大学の20代の学生4人が、新型コロナウイルスに感染していることが新たに確認されたと報じた。同大学の学生の感染者は合わせて13人になったとしている。

京都府は30日に対策本部会議を開き、西脇隆俊知事は「クラスター(感染者集団)の可能性が非常に高い感染が確認されており、予断を許さない状況だ」と述べたという。

こうした事態を受けて京都産業大学では、5月4日までキャンパス内への不要不急の立ち入りを原則禁止し、5月10日まで授業中止すると発表した

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