やっぱり? 私たちは別れた相手と同じタイプの人と付き合う傾向がある。新研究からわかったこと

付き合うのはいつも〇〇な人……という経験、ありませんか?
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これまでに付き合った人を振り返って、いつも同じ“タイプ”の人に惹かれている……と感じたことはないだろうか?

背が高い、ヒゲが生えているといった体型的な特徴や、物静かやミステリアスといった性格的な特徴。“タイプ”には様々なものがある。いつも明るくて快活、金曜の夜に連れ出してくれる社交的な人と付き合っている、という人もいるかもしれない。

ノースカロライナ州でデザインの仕事をしているリンジー・オリバーさんも、いつも同じタイプの人に心奪われる。オリバーさんの場合は、情熱的で激しいタイプの女性に恋に落ちるという。

「友人から、あの人は感情的に安定していないよと、何度か言われたことがあります」とオリバーさんはハフポストUS版に語る。

「振り返ってみると、私は色々な危険信号を無視してきました。呆れるほどに、相手のことを楽観的に捉えていたんだと思います」

同じ“タイプ”を好きになることが、研究でも明らかに

同じタイプの人を何度も好きになるのは、オリバーさんだけではなく多くの人に見られる傾向であることが(たとえうまくいかない相手だったとしても)新研究で、確認された。

学術誌「米国科学アカデミー紀要」に掲載された研究によると、多くの人たちは、好きになる人の“タイプ”がある。

パートナーの性格特性を調べた研究はこれまでもあったが、過去の研究では、元パートナーのことを参加者本人に聞いていた。

しかし今回の研究では、パートナーの性格特性をパートナー本人に尋ねた。

その理由を、研究チームのリーダーでトロント大学心理学部のヨービン・パーク教授は「参加者本人が別れたパートナーの人格について公平な評価ができない可能性があるから」と説明する。

「参加者が、別れたパートナーの悪い面を大げさに表現するかもしれません。そうすると、参加者の否定的な説明を元に、以前のパートナーの類似点を探すことになってしまいます」

多くの場合、私たちは以前のパートナーと似た人と付き合う傾向があると新研究は示唆する
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多くの場合、私たちは以前のパートナーと似た人と付き合う傾向があると新研究は示唆する

過去から学ばない…?

パーク教授と共同研究者のジェフ・マクドナルド教授は、ドイツで実施されている長期研究のデータを使った。

研究では、「ビッグファイブ」と呼ばれる性格の5つの特性(外向性、神経症的傾向、協調性、誠実性、経験への開放性)をベースに、332人の参加者、そして彼らの現パートナーと元パートナーに性格特性を聞いた。

研究の途中で参加者がパートナーと別れて、別の人と付き合い始めた場合は、新しいパートナーもインタビューした。

質問の内容は「大体いつも控えめな性格だ」「多くのことに興味がある」「計画し、実行するのが好きだ」といった性格特性を聞くもので、回答者たちはその質問に1〜5の指標でどれくらい同意するか答えた。

回答を分析した結果、現在のパートナーと過去のパートナーの答えは、類似していた。

「大変興味深い結果です」とパーク氏は話す。「交際相手と破局した時『今回の経験から学んだ』と言って、これまでとは違うタイプを探そうとする人もいますから」

しかし研究は、私たちが別れた人と同じタイプの人と付き合う傾向があることを示唆する。

過去の経験を生かせる

性格特性を「外向的」で「新しい経験を好む」と答えた人の場合、同じ“タイプ”の人と付き合う傾向は弱かったが、全くないわけではなかった(外向的で新しい経験を好む人にとっては、様々なタイプの人と付き合うことも刺激になるようだ)。

自分に良くない影響のあるパートナーと繰り返し付き合っている人は、研究結果にがっかりするかもしれないが、同じタイプの人と付き合うことは、良いとか悪いとかいう問題ではない、とパーク氏は説明する。

前のパートナーと付き合っていた時に学んだ失敗や経験を、新しい相手とのコミュニケーションに生かせば、良い結果をもたらす可能性があるとパーク氏は話す。

「過去の知識を使えば、関係の質をあげられます。さらに、これと同じことを前に経験したという安心感が、相手との絆を強めてくれます」

“タイプ”を少し修正して、より良い関係を築ける相手を探すこともできる。

前述したオリバーさんも、過去から学んだと話す。

「過去の失敗を通して、私は自分がとても情熱的な女性が好きなんだと認識しました。そして、性格が激しすぎてこちらがヘトヘトになるような人でなくも、情熱的で複雑な感情を表現できる相手がいると気がつきました」

「いま私は、自分の“タイプ”を大切にしつつ、少し見直しています」

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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