はじめてのSDGS
2020年05月01日 17時42分 JST

SDGsのコミュニケーションで気をつけるべき4つのポイント

「自社にはPRできるような目立つファクトがない…」と悩む企業が一歩踏み出すには?

SDGsへ注目が高まり、企業活動及び広告コミュニケーションの分野においても、持続可能性の思考に基づいたリアルの行動が求められています。

「企業の取り組みの実情と乖離した過度な表現」や「消費者に誤解を与えかねない不適切な表現」は、SDGsの実績を世の中に伝える際に逆効果であるばかりか、一般消費者を含めた様々なステークホルダーから厳しい批判を受けます。企業価値を毀損してしまうことにもなりかねません。

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SDGsのコミュニケーション

 

 電通Team SDGsでは有識者のご意見を参考に「SDGsコミュニケーションガイド」を作成しています。

今回はその中から「SDGsウォッシュ」について紹介します。

「SDGsウォッシュ」とは、英語で「ごまかし」「粉飾」を表す“whitewash”とSDGsを組み合わせた造語で、ヨーロッパで使われ始めている言葉です。SDGsという言葉の響きによって、実態以上に「社会のため」「社会課題との関わり」を連想させるコミュニケーションを意味します。

TEAM SDGS

SDGsウォッシュとは端的にいえば「広告で訴えていることと実際の活動が異なる」ということです。高い理想を目指して取り組む活動だからこそ、一度SDGsウォッシュとして指摘されると、企業や商品・サービスへの信頼感が損なわれ、企業活動全体が大きなダメージを受けることになりかねません。

 それはコミュニケーションの問題にとどまらず、ESG投融資先としての企業の魅力を著しく毀損する可能性もあります。疑念や批判を招かないよう、十分な配慮が求められます。

さらに、SDGsの根底には人権思想があることを踏まえ、人権のへの意識も最大限配慮することも重要になります。

SDGsウォッシュには国際的なガイドラインはありません。法律に基づいてその善し悪しが判断されるものでもありません。国や地域、人々の意識によって判断基準は異なりますし、時代や社会の風潮によっても判断基準は変化していきます。

「SDGsウォッシュを回避するための4つ」 

1.根拠のない、情報源が不明な表現を避ける

世の中に提示するのであれば、きちんとした根拠となる資料・データが求められます。その資料の信頼性が希薄な場合、あるいは検証材料がない場合は、指摘を受けた際に返答ができず、もしくは曖昧になりSDGsウォッシュと見なされやすいです。

2.誇張した表現を避ける

針小棒大にそれほどでもないSDGsへの取り組みを強調して訴求したり、小さな取り組みを大げさに取り上げるケースを指しています。

法律で規制されている事項を、自主的に配慮しているように表現するケースもあります。

3.言葉の意味が規定しにくい曖昧な表現を避ける

言葉の意味が規定しにくく、SDGsへの対応の具体性に欠けるコピーワークなどは避けるべきです。

4.事実と関係性の低いビジュアルを用いない

SDGsコミュニケーションが広がったこともあり、そういったケースは少なくなりましたが、SDGsへの配慮の事実がないにもかかわらず、「環境」「貧困」「教育」テーマの写真でSDGsイメージの付与・増幅を狙うことです。表現開発では注意が必要です。

SDGsを踏まえた広告コミュニケーションでは、「意思の表明」と同時に「誠実さ」「人権への配慮」が特に重要です。

重要なのは、誇張せず、言葉を曖昧にせず、実際の「ファクトベース」でコミュニケーションを設計できるかということになります。コミュニケーション以前に、それを裏付けるファクトづくりこそが重要です。

2019年8月にSDGsロゴ使用のガイドラインが改訂され、使用に当たっては、企業のコミットメントを示す一文を入れなければならなくなりました。これは、ラベリングに終始することなく、より本質的な活動をすべきであるということでもあります。

TEAM SDGs

いろいろな企業の方からご相談を受ける中で、よく聞くのは「自社にはPRできるような目立つファクトがない」「自社の商品が木を切って作っている以上、自然への負の影響となってしまう」など、SDGsウォッシュを恐れてコミュニケーションを躊躇したり、実際の活動を本気で推進できないといったケースです。

ですが、「自社が提供する商品やサービスの“負の影響”に対する取り組み」もしっかりとしたSDGsの活動だと考えます。たとえその一歩が小さくても、動き始めなければ10年後も現状は変わらないのです。

SDGsウォッシュは小さな一歩を否定しているのではなく、二歩目・三歩目がないのに、一歩目だけを誇張していることが危険という考え方です。

小さな小さな一歩の活動も、どれだけ積み上げられるかが重要なのです。現在はインターネットによりホームページやSNSなどコミュニケーション手段も多様な時代です。小さな一歩目を大規模な広告コミュニケーションで展開するのではなく、まずは自社のホームページやSNSで掲出することから始めてはいかがでしょうか。

活動を始める、そしてそれを知ってもらい共感してもらい仲間をつくる。小さな一歩でも知ってもらわないと輪は広がっていかないのです。

共に頑張りましょう。

 

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