アメリカが北京五輪を「外交的ボイコット」へ。バイデン大統領が今週中にも発表か

中国の人権問題に対して、北京オリンピックで対向的措置をとるよう求める声が高まっていた
MANDEL NGAN via Getty Images

アメリカのバイデン大統領が、2022年の北京オリンピックを「外交的ボイコット」すると今週中にも発表する見通しであることが明らかになった。CNNなど複数メディアが、政府高官の証言として報じた。

「外交的ボイコット」は、アメリカ政府関係者のオリンピック派遣を取りやめるもので、選手たちの大会参加は認められるという。

背景にあるのは、ウイグル自治区のイスラム教徒弾圧の疑惑や、香港での言論の自由規制などの中国の人権問題だ。

ここ数カ月、アメリカ政府に対して民主党と共和党の両方の政治家から、北京オリンピックで外交的な対抗措置をとるよう求める声が高まっていた。

共和党のミット・ロムニー上院議員は「中国共産党がウイグルの人たちを弾圧しているのに、中国がオリンピック開催の名誉を享受するのは受け入れられない」と発言している。

また、民主党のナンシー・ペロシ下院議長もボイコット支持を表明しており、「中国でのオリンピック開催が、問題ではないかのように進めることはできない」と述べていた。

習近平国家主席とオンライン首脳会談を開いたジョー・バイデン大統領(2021年11月15日)
習近平国家主席とオンライン首脳会談を開いたジョー・バイデン大統領(2021年11月15日)
MANDEL NGAN via Getty Images

バイデン大統領は、11月には外交的ボイコットを視野に入れていることをNBCの取材で明かし、これについてホワイトハウスのジェン・サキ報道官は「どのような形で参加するかを決めるに当たって、考慮すべきさまざまな要素がある」と述べていた。

同じ11月に、バイデン氏は習近平国家主席とオンライン首脳会談を開催した。その際に、中国側に人権問題の懸念を伝えたものの、会談で大きな進展は見られなかった。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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