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「車いすの私だってセックスしたい」障害者に向けられる性の先入観【セックス・ダイアリー第11話】

私は自分に性的な欲求があることを知っていて、愛情あふれる安定した関係の中でセックスをしたいと思っている。

私は生まれてからずっと、車いす生活をおくってきた。予定日より14週早く生まれ、四肢脳性麻痺があった。精神や知能に影響はなかったものの身体には障がいがあり、移動には電動車いすを使う必要がある。必要な助けを得るため両親と兄弟と一緒に住んでいて、朝の支度や夜の就寝の準備を手伝ってくれる介護チームもおり、家族の負担を減らしてくれている。

私はこれまで1度も性的な経験がないけど、成長するにつれ、それを好きになるだろうと感じている。実際、私は自分に性的な欲求があることを知っていて、愛情あふれる安定した関係の中でセックスをしたいと思っている。

昔、1度だけ恋をしたことはある。他の障がい者のグループと一緒に休暇旅行に行った17歳の時に、ヘルパーの1人だった彼を好きになった。でもそれは報われない恋だった...彼にはガールフレンドがいて、いろいろと複雑だった。私は自分の愛に対する欲望を健康的な方法に向けられなかったが、これまで他の誰に対してもそんな気持ちになったことはなかった。無理な恋愛だと分かり、自分の気持ちに蓋をするしかなかった。私にとって辛い時期だった。

それから10年以上が経ち、性的経験をしたいとずっと思っているが、いまだにしていない。今は年齢のせいもあり、恋愛や恋の駆け引きにドキドキするという段階はとっくに過ぎている。ただ、私の同世代の人たちが既に経験しているように、自分自身のために経験してみたいのだ。

出会い系サイトに魅力を感じない理由はいくつかある。まず第一に体だけの関係にあまり興味がないから。そうした関係を持つ人を批判しないけど、私が望むのはそうしたことではない。自分に全く自信が持てなかった頃に手っ取り早い解決方法として試すことも考えたけど、それは私が求めるものとは違うと心の奥で分かっていた。

次に、出会い系アプリではユーザーの意図を読み取ることが難しく、リスクもある。私は明らかに重度の障がい者であり、相手に多くを要求する事になる。でもアプリを使用しないと、将来のパートナーに出会うことは簡単ではない。アプリを使うのに不安もあるけど、実際には私の生活はかなり管理されている。例えば夜9時には介護チームが夜間シフトとして来るため、それまでには帰らなくてはいけない。だから外出するのは簡単ではなく、他の人ほど自由がない。

私が直面しているもう1つの大きな問題は、社会が障がい者を性的な、あるいは潜在的な性的パートナーと見なしていないことだ。障がい者は、求められる人間というよりは可哀そうな人とみなされるか、医療的な目線で見られる。また、全力で生かしておくべき弱い体を持っていると思われている。そうしなければ結果は悲惨なものになるから。また、私が性的にどんなことができるのかに対する誤解もある。理解はできるけど、それは公平ではない。

こういった先入観のために、私たちに性的な魅力を感じる人は変態扱いされる。それは、私自身が時々彼らに持つ偏見でもある。障がい者に対して性的に惹かれたり、少なくともデートしたいと望む人たち全員が変態やフェティシズム志向を持つ人ではないということを信じたい。

たまに気分が落ち込んでいる時には、自分が性的な関係のような単純なことをするのにさえ値するだろうか、と自分に問いかけることもある。私の人生は単純なものではないから。でも思い返す。私だって他の人と同じように性的な経験があってもいいんだと。障がい者にも通過儀礼を行う権利はあるのだ。

セックス・ダイアリーは、ハフポストUK版に読者から無記名で寄せられたセックスに関するストーリー。ハフポストUK版に掲載されたものを、翻訳・編集しています。様々なセックスにまつわるストーリーを通じて、性にまつわる喜びや悩みをオープンに語り合おうという企画です。