過剰なディズニーファンと「モンスターピアレンツ」の共通点

つまり上記は「ディズニーへの熱心さ」と「子どもへの熱心さ」の衝突と捉えることが出来ます。どちらも熱心なのはいいことですが、度を過ぎれば徐々に周囲が見えなくなります。

こんにちはー。

縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

オーランドに来てはじめて、ディズニークルーズに乗ってきました。

バハマの海を3泊4日で回るクルーズの旅。「ディズニー」の演出とキャラクターとであふれた客船で過ごします。これだけ盛り沢山ディズニーなので、お客さんは殆どが家族連れやディズニーのファン。

船の中ではパフォーマンスやキャラクター撮影会もやるんです。すると熱心なファンは一番前のいい場所を取るんですよね。さすがの気合の入りようで、大きなカメラを何個も構えて撮影したり、30分間の撮影会に何度も並んだり...。

ふと「ディズニーって家族連れのため場所じゃないの?」という想いが頭をよぎりました。小さな子供連れが追いやられている印象を受けたからです。

子どもをディズニーへ連れて行く親心

ディズニーファンの人は熱心なので、ちょっと子どもと写真を取って欲しいぐらいの家族連れでは圧倒されてしまいます。時間管理や計画性では、熱心なファンには及びません。

すると、子を持つ親としてはモドカシイ。自分がどうこうじゃなく、子どもがキャラクターと写真を取れない。またダンスパフォーマンスをしてる時も、最前列に大きなカメラを構えた大人が並んでしまうと、子供は見えないんです。

もっと子どもに譲ってくれよ・・・と感じてしまうのが、親心なんですよね。

ファンだって必死

でも一方で、ファンの人達も真剣勝負なんだと思います。何十分も前からステージ前でスタンバって、撮影準備をしてます。

順番を抜かしたワケでもルールを破ったわけでもありません。純粋に楽しみたい、熱心にディズニーに浸りたいという想いの行動なのだと思います。

自分は、こうした考え方の背景は「子を持つ親心」と似ているのでは、と思うのです。

子どもに熱心なのが親心

親が熱心なのは「我が子」に対してなんですよね。だからこそディズニーファンに対して「子どもに譲ってほしい」という思いが生まれるんです。

つまり上記は「ディズニーへの熱心さ」と「子どもへの熱心さ」の衝突と捉えることが出来ます。どちらも熱心なのはいいことですが、度を過ぎれば徐々に周囲が見えなくなります。

せっかくの機会なんだから、お金を払っているんだから、子どもなんだから・・・。こうした理由で強引な行動へと加速すれば、周囲への迷惑にすら気付かなくなってしまう。

こうした子どもへの過度な熱心さの行き着く先が「モンスターピアレンツ」ではないでしょうか。それは誰の心にも宿る「我が子を思う親心」が加速したモノなのです。

おわりに

一つのことに熱中し、没頭できるのは素晴らしいコトです。しかしあなたが没頭する「大切」は、決してあなただけのモノじゃありません。

ディズニーはみんなのディズニーです。我が子は社会から預かっている大切な次世代です。

独占したい!という想いも理解できますが、たまには「熱心」から距離を置いてみましょう。握り締め過ぎて「大切なモノ」が潰れそうになっているかもしれません。

(2015年10月13日「なわとび1本で何でもできるのだ」より転載)

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