Dropbox創業者からも資金調達した、iPhone連携ギター"Incident Tech's gTar "!

ギターを初めて手に取った人は、お気に入りソングを弾きこなすまでに、多くの壁とぶつかるでしょう。Incident TechnologiesのiPhone連携ギター"gTar"は、ギタリストが指を置くべき指板部(フレットボード)をLEDで光らせることで、そのチャレンジの良き相棒となります。価格は399ドル。楽曲は連携したiPhoneのプレイリストから選べ、間違ったコードを押さえた時に音を鳴らなくするような追加設定も可能です。

ギターを初めて手に取った人は、お気に入りソングを弾きこなすまでに、多くの壁とぶつかるでしょう。Incident TechnologiesのiPhone連携ギター"gTar"は、ギタリストが指を置くべき指板部(フレットボード)をLEDで光らせることで、そのチャレンジの良き相棒となります。価格は399ドル。楽曲は連携したiPhoneのプレイリストから選べ、間違ったコードを押さえた時に音を鳴らなくするような追加設定も可能です。

カリフォルニア州に拠点を置く同社は、Kickstarterで35万ドルを調達すると共に、Dropbox Founder & CEOのDrew Houston、Archimedes LabsのKeith Teare、AngelListのNaval Ravikantら、有力な企業家・投資家からも74万ドルを資金調達しています。今回は、同社メンバーとのメッセージ交換から印象深かった返答を抜粋し、問答形式でまとめました。

1:自らのミッション・強みをどのように考えていますか?

Incident Technologiesは、創造的な音楽・芸術が非常に重要だと信じています。しかし残念ながら、音楽を創り出して奏でるためには、大変な技術力が必要となるため、多くの人々がその挑戦を思い留まらせてきました。私たちの目標は、(スキルレベルに関係なく)音楽を創り出して奏でようとする人々のために、それを容易にする革新的技術と素晴らしいデザインを繋ぎ合わせることです。

また、私たちの最大の強みは、ハードウェア・ファームウェア・ソフトウェア・デザイン・コンテンツを掛け合わせることで、パーツの単なる合計よりも大きい存在を、全く異なる次元で創り出せることです。私たちのチーム1人ひとりの経歴は異なっていますが、それぞれの異なる関心を交差させ、何かを創り出そうとするスキルを組み合わせられることは非常に良いことです。

2:どのような指標を重要視していますか?

gTar では、ゲーム感覚でギターを学んだり、音楽を創ったり、奏でたり、様々なことができます。私たちのプロダクトが成功するために最も重要な指標は、エンゲージメント(ユーザーが製品に対して積極的な関与をしているか)だと思います。例えば、「ユーザーが我々のアプリへ、平均的にどの程度のログを残しているか?」「1週間にどのくらいの曲数を平均的に演奏しているか?」などをチェックしています。一方、売上高はビジネスの観点からも非常に重要です。しかし私たちは、優れた製品を提供していくことで顧客を引きつけていけば、売上高は付いてくると考えています。

3:Founderである、Idan Beck(下記写真)のプロフィールを教えてください。

Idan Beck(28歳)はイスラエルのテルアビブで生まれ、テクノロジーのキャリアを積み重ねていた両親と共に、5歳の時にアメリカへ移住しました。時を同じくして、その頃からQBasicのプログラミングを始めました。Idanはとても若い頃から音楽を奏で、ソフトウェアを書いていました。だから、コンピュータで音楽を創り出すことに興味を持ったのは、とても自然な流れです。

コーネル大学ではElectrical Computer Engineeringを学び、在学中は自律的ヘリコプターの安定化システム開発へ情熱を注ぎました。ただ、ギタリストとしてのIdanは、ギター演奏からコンピュータへMIDIノートを転送することに、良い解決策がないことを不満に思いました。そこで、ギターのネックに指の動きを検出させるため、マルチタッチ技術を使用して実験を始めたのです。Microsoftへ勤めた後、自宅ガレージでIncident Technologiesを創業し、数多くの実験の後にgTar を開発しました。(下記は2010年7月 、創業期のガレージ)

4:アントレプレナーシップを試された、思い出深い局面はいつですか?

私たちは毎日、大きなチャレンジを重ね、大きな問題に対応しています。それらのすべてを克服する方法は、毎日粘り強く、永続的に取り組み続けるしかありません。gTar はIdanのガレージではまだ試作品でしたので、チームは完成した製品として、市場へこの素晴らしいアイデアを送り込む方法を考え出すのに苦労しました。当初のgTarは、製品としてまだ成立していなかったので、投資家に独自技術や可能性を示すことは困難でした。投資家とのミーティングに多くの歳月を費やしながら、そこから紹介に紹介を重ねてもらい、最終的に現在の投資家たちと出会いました。

最も重要なことは、決して諦めないこと。そして、新しいミーティングで見せる製品は、直前のミーティングで見せたそれよりも、必ず改善・向上させていることです。そうした考えがあれば、最終的に望んだ条件は全て成し遂げるでしょう。

5:成長のターニングポイントは何でしたか?

私たちは非常に若い会社なので、大きな成長の可能性を持っていますし、将来的に達成したいことはまだまだ沢山あります。しかし、これまでのところ、私たちにとって最も重要な瞬間は、Kickstarterで製品を立ち上げた時でした。私たちは急いでgTar を改善させながらも、情報発信は抑えていました。なぜなら、私たちは世の中へ驚きを与えたかったからです。最終的には、Kickstarter のTechCrunch Disrupt でgTarを発表したのですが、メディアからの大きな関心は、顧客の開拓や製品のフィードバックを得る両面で、私たちに多くの機会をもたらしました。

6:gTarの製造に際して、なぜ中国・深センの工場を選んだのですか?

gTarを製造してくれる工場を見つけるために、多くの時間を費やしました。今の提携先を選んだ主な要因は、彼らが様々な音楽機器を製造した経験を持っていたからです。私たちは、彼らと仕事したことのある会社をいくつか知っていたのですが、彼らが以前、gTarのような音楽機器の製造経験を持っていたことはとても幸運でした。

7:若き起業家へメッセージを!

私たちが伝えられる最も重要なメッセージは、「常に新しいものを創造し、構築していこう」という点です。あなたが芸術、技術、あるいはコミュニティを構築しようとする際に、非常に多くのツールが私たちの身の周りにあります。だから、あなたが興味を魅かれるものを見つけた際には、どのように見られるかを気にせず、どんどん突き進んで向上させていくべきです。

なお、"Incident Tech's gTar "の更なる詳細は、下記リンク先でまとめています。

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