アフリカで蔓延しているエボラウィルス感染症、知っておきたいQ&A

エボラウイルスによる感染症で、おもに体液に接触することで感染します。人やゴリラ、チンパンジーなどの類人猿に感染します。ウイルスは、もともとはフルーツバットに感染していたものが、他の種にも感染するようになったと推測されています。

エボラウイルス感染症(EVD)Q&A

どんな病気?

エボラウイルスによる感染症で、おもに体液に接触することで感染します。人やゴリラ、チンパンジーなどの類人猿に感染します。ウイルスは、もともとはフルーツバットに感染していたものが、他の種にも感染するようになったと推測されています。

感染から発病までの潜伏期間は 2〜21日とされ、発熱、激しい全身倦怠感、筋肉痛、頭痛、咽頭痛といった症状が出現します。やがて嘔吐や下痢、肝機能および腎機能障害を呈し、出血症状が出現します。特効薬はなく、症状が出現した場合の死亡率は90%にのぼります。

どこで流行しているの?

現在、ヒトでのEVDが確認されているのは西アフリカのリベリア、ギニア、マリ、シエラレオネです。おもに流行しているのはリベリアとギニアです。

この地域では、たとえ遠くても親類の葬儀に行き、遺体に触れる習慣があるそうです。EVDで亡くなった方の遺体はウイルスで汚染されているため、この習慣により、ウイルスが遠隔地まで運ばれ、複数の国に拡がったと考えられています。

どうやったら予防できる?

ワクチンはまだありませんので、とにかくウイルスとの接触を避けるしかありません。

  • 感染症のことを知り、拡げないようにしましょう。
  • 流行地帯の熱帯雨林で、ウイルスに感染している可能性のある動物(フルーツバット、猿や類人猿)に触れないこと。
  • 動物の血や肉は、食べる前に完全に火を通すこと。
  • 具合の悪い人をケアする場合は、ゴム手袋やガウン、マスクなど個人防護具を使いましょう。
  • 具合の悪い人に会ったり、病院にお見舞いに行った後は、手を良く洗いましょう。
  • EVDで亡くなった人は、感染予防具を用いて処置し、すぐに埋葬しましょう。

流行地域への渡航は中止すべき?

流行地帯への渡航を中止する必要はありません。ヒトからヒトへの感染は、体液や分泌液に直接接触した場合に限られており、リスクが低いからです。

WHOによる渡航者へのアドバイス

  • エボラウイルスに感染している人との接触は絶対に避けましょう。
  • 流行地帯に渡航する医療従事者は、WHOによる感染制御ガイダンスを厳守してください。
  • EVD患者の新規発生が報告された地域に滞在し、かつ症状がみられた場合は、ただちに医療機関を受診しましょう。
  • 流行地帯からの帰国者で、EVD様の症状がある人を診察した医療者は、EVDの可能性を考えるべきである。

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