エマ・ワトソン、映画出演を止めた理由を明かす「かごに閉じ込められた気分だった」

インタビューで「もうロボットモードにはなりたくないのです」と述べ、これまで感じてきたもどかしさを語りました。
ケリング・ファウンデーションのイベントに出演したエマ・ワトソン(2022年9月15日)
ケリング・ファウンデーションのイベントに出演したエマ・ワトソン(2022年9月15日)
JP Yim via Getty Images

「ハリー・ポッター」シリーズを始め、「ウォールフラワー」や「美女と野獣」など様々な作品に出演してきた、俳優のエマ・ワトソン。

そのワトソンの映画データベース「IMDb」の出演作は、2019年の『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』で止まっている。

それ以降の出演作や、今後の予定は紹介されていない。これには理由があるという。

ワトソンは4月28日に公開されたフィナンシャル・タイムズのインタビューで、演技を休んでいる理由について 「正直に言うと、あまり幸せではなかった」と明かした。

「少しかごに閉じ込められた気分だったと思います。中でも苦労したのは、自分でほとんどコントロールできないものを、売り込まなければならないことでした」

フラストレーションは、作品を宣伝する責任を負う中で深まっていったという。

「映画の前に立ち、ジャーナリストに『これは、あなたの視点とどう合致するのか?』と聞かれるのは、とても難しかった。自分が制作プロセスに携わっていないものの作品の顔となり、広告塔になるのも大変でした」

「私は、語る声がないのに責任を負わねばならないことを、非常にもどかしいと感じるようになりました。そうするうちに、誰かに批判された時に『そうですね、これは私の失敗でした。私の決定であり、もっと良いやり方ができた』と自分を憎まずに言えるものの前だけに立ちたい、と気づき始めたのです」

『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』の試写会に参加したエマ・ワトソン(2019年12月7日)
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』の試写会に参加したエマ・ワトソン(2019年12月7日)
ANGELA WEISS via Getty Images

その一方で、ワトソンは自分を世界的に有名にした映画の世界に「必ず戻る」とも述べた。

しかしそれは今すぐではなく 「これだと思えることがわかるまで待つ」という。

「私は自分が好きだと思えることをやっています。そのためには、自分を違う顔や人間にしなくていい方法を見つける必要があります。もうロボットモードにはなりたくないのです。わかっていただけるでしょうか?」

俳優業から距離を置いている間、ワトソンは新しい挑戦をしている。

4月には、弟のアレックスとワイン用のブドウをアップサイクリングしたジンブランド「ルネス・ジン(Renais Gin)」を立ち上げた。

さらに2022年には、プラダの広告の脚本・監督を手がけたほか、フィナンシャル・タイムズのインタビューで「誰もが名前を知る著名人のミュージックビデオの監督も依頼されている」と明かした。

そんなワトソンの脚本や監督の才能を、周囲の人たちは早い段階から気づいていたようだ。

「ハリー・ポッターに出ていた時から、周りの人たちに監督やプロデューサーになるべきだと言われていました」と述べている。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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