日本の領海が東京ドーム1個分ほど減る可能性が出てきた。
海上保安庁は9月24日、海図に記載されている北海道の無人島「エサンベ鼻北小島(はなきたこじま)」を調査した結果、島が確認できなかったと発表した。
ただし、非常に水深の浅い浅瀬は確認できたため、今後は干潮時に姿を現す「低潮高地」の可能性があるとみて、1~2年かけて調査する方針だ。
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海上保安庁の担当者によると、エサンベ鼻北小島が低潮高地だと確認できれば、領海は維持される。しかし、島が干潮時に姿を現わない場合には低潮高地だとみなされず、日本の領海が約3ヘクタール狭まることになるという。
その場合、甲子園球場(約3.85ヘクタール)に匹敵する領海が日本から消えることになる。
■エサンベ鼻北小島とは?
北海道猿払村(さるふつむら)の沖合約500メートルにある島だと思われていた。
海上保安庁が1987年に調査したところ、島が確認できた。海面からの高さは最高点で1.4メートル。翌88年から海図などに記載された。
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日本は中国の海洋進出などを警戒して領海を明確にするため、名称がなかった158の国境離島に名前を付けて国有地化した。同島もその一つで、2014年に名前が海図に記載されたばかりだった。
■島が消えた原因は?
海上保安庁の担当者によると、「地球温暖化による海面上昇で、高さ1.4メートルの島が沈むというのは考えにくい」としており、波や流氷によって浸食された結果、島が消失したの可能性が浮上している。