Facebook、ヘイト団体に紐付く約200のアカウントを削除。白人至上主義者グループのものなど

Facebookはそのポリシーを試されている状態であり、ヘイトや暴力を制限するための素早い対応ができることを示すことが期待されています。
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Engadget 日本版

Facebookが、黒人への警察の暴力をめぐる抗議デモへの参加者を集めようとしていた白人至上主義者グループ”Proud Boys”と”American Guard”に関連する、およそ200のアカウントを削除しました。

先週末、米ミネアポリスで発生したジョージ・フロイド氏が死亡した件をきっかけとした抗議デモは全米に拡大して一部が暴動化し、SNS上でもヘイトの嵐が吹き荒れました。フロイド氏が死亡する原因となった警官は解雇されたのち逮捕起訴され、その罪状も第3級殺人から第2級殺人へと引き上げられています。また警官の同僚らも第2級殺人幇助の罪で起訴されました。

この件に関連して発生した抗議デモがエスカレートし、トランプ大統領の「暴力の賛美」ととれるツイートにつながった結果、Twitterはこれをポリシーに照らし合わせて非表示化し、そのことが今度はトランプ政権による通信品位法第230条の見直しをねらう大統領命令へと発展する一方、Facebookは大統領によるこの乱暴な投稿を放置、ザッカーバーグCEOに対する従業員からの反発の声が沸き起こり、一部従業員はバーチャルストライキを敢行し、さらに一部のエンジニアは辞表を提出するといった事態に発展。ザッカーバーグ氏は事態の収拾のためポリシーの点検、見直しを行う考えを明らかにしています。

今回Facebookが削除したアカウントは、”Proud Boys”と”American Guard”に結びつけられていました。これらのヘイトグループはすでにFacebook上での活動を禁止されており、フロイド氏の件に関連した抗議デモを悪用しようとする内容の投稿からFacebookは関連アカウントの割り出しと削除の準備をしていたとAP通信は伝えています。ただし、Facebookはこれらアカウントのユーザーの所在や具体的な行動計画などは明らかにしていません。

ここ数か月間、Facebookは反ヘイト対策の取り組みを強化しており、先週は”boogaloo”というワードに関連するFacebookグループやページの拡散を制限すると発表しています。政府や法執行機関に対抗する暴力的な活動を起こすことを支援する”ブーガルー運動”としてこのワードは知られており、そのなかにはANTIFAを装った白人至上主義のメンバーも含まれるとされます。現状、Facebookはそのポリシーを試されている状態であり、ヘイトや暴力を制限するための素早い対応ができることを示すことが期待されています。

source:AP
via:The Verge

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