自分が何をしているか、自動的に友達に教えてくれる...?Facebook Messenger、新機能を準備中。

まだリリースされていないが、Messengerの自動ステータスは、現在地、加速度計、バッテリー状態をの情報を利用してユーザーが何をしているか推測し、情報を「親しい友達」リストにあるユーザーと共有するという。

Facebook Messengerは近く、自分が車を運転しているのか、ジムで運動しているのか、東京に出張中なのかなどを親しい友達に自動的に知らせてくれるようになるらしい。この機能を搭載したMessengerのプロトタイプが発見された。これは昨年TechCrunchで詳しくレポートしたFacebookがリリースした親しい友達限定のカメラアプリ「Threads from Instagram」の自動ステータス(Auto Status)機能を移植したものだ。

まだリリースされていないが、Messengerの自動ステータスは、現在地、加速度計、バッテリー状態をの情報を利用してユーザーが何をしているか推測し、情報を「親しい友達」リストにあるユーザーと共有する。ただし正確な位置を共有するわけではなく、Messengerのプロフィール画像に映画、自転車、空港、スマートフォン充電中などの絵文字をオーバーレイする。

Facebook Messenger
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TechCrunch Japan
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Messengerがこの機能を公開するスケジュールは明らかになっていない。リリースされた場合、AOLのアウェイメッセージ的なものになるだろう。少数の友達相手でも現在の状態を公開するのはいささか不安だが、友達と密接に連絡を取り合うためには多いに役立つはずだ。友達が「今何をしているか」かがわかっていればオンラインだろうとオフラインだろうと会議やミーティングの調整するのにも便利だ。自動ステータスはチャットを開始するきっかけづくりにもいい。親しい友人が「カフェにいる」、または「リラックスしている」と知れば、「少しいいかな?」などと会話を始めることができる。

2016年に、私は誰がどこにいるかを共有するだけでは意図が伝わらないので、正確な現在地に共有機能は普及しないと書いた。重要なのは、現在地よりもいまどういう状況なのかを共有することだが、どのSNSのそういった機能を提供していなかった。

その後も、LunchやFreeなどのいくつかの製品が登場した。そして位置情報共有アプリを開発していたZenlyと、同社を買収してSnap Mapという機能を提供したSnapchatにより、現在地を共有するユーザーが2倍に増えた、

それでも我々は、気になる人が自分と同じように退屈していて、一緒にいたいと思っているのではないかと考えることがよくある。

Facebookは、少なくとも2018年初頭に手動の絵文字ステータスが発見されて以来、この分野で実験を続けている。これにより、Messengerのプロフィール写真に自分で選んだ絵文字を追加することができる。その後、10月にFacebookはAuto Statusを発表したが、利用できるのはInstagramのサイドアプリ「Threads」のみだった。

Facebook Messengerのチャット機能
Facebook Messengerのチャット機能
TechCrunch Japan

一部のユーザーは当初、Facebookがバッテリーの状態を公開するという考えにうんざりしていた。しかし、Instagramのプロダクト・マネジメント担当ディレクターであるRobby Stein(ロビー・スタイン)氏によると、携帯電話が壊れたり充電器の上に放置されたりするとメッセージに応答しなくなる可能性があるので、何をしているのか知りたがっている友達に伝えるのに役立つ情報だという。

Auto Status機能
Auto Status機能
TechCrunch Japan

今月初めに、リバースエンジニアリングの達人でこれまでにもTechCrunchに何度も貴重な情報を提供してくれたJane Manchun Wong(ジェーン・マンチュン・ウォン)氏が、Messengerの未リリース版Androidアプリのコードに絵文字を利用した自動ステータス機能が隠されていることを発見した。さらにウォン氏は「FacebookはInstagramの自動ステータスをMessenger移植しようとしている」としてスクリーンショットをツイートした。Instagram ThreadsはFacebookの中では比較的小さなプロダクトだが、 自動ステータスがMessenger本体に導入されるならユーザーベースは一挙に月10億人を超えることになる。

自動ステータス機能が利用できれば、「親しい友達」のその日の行動をかなりよく把握できるようになる。共有できる情報は場所、天候など多様だ。 自動ステータスは特定の友達にしか公開されない。公開相手のリストはいつでも変更可能だ。 位置を共有する場合にもカフェ、映画館、空港などを選ぶだけでよい。運転中、自転車を走らせている、歩いている、といった行動や東京、ニューヨークといった都市名も使える。バッテリー情報の共有を選択すると「電池切れが近い、充電中」などが表示できる。

Facebook Messengerの広報担当者は、プロトタイプに自動ステータス機能が含まれていることを明らか似した。その後Facebookは「Messengerのユーザーエクスペリエンスを改良するために常に新しい機能を試している。自動ステータスはまだ初期段階であり公開テストは行っていない」とツイートした

Auto Status機能
Auto Status機能
TechCrunch Japan

ソーシャルネットワークでのチャットにおける最大の問題の1つは、「いまチャットができる状態か」を知るには、相手に直接たずねる以外ないという点だ。チャットができない状態の相手にメッセージを送ったために返事がないことを無視された、拒否されたと誤解すればその後のコミュニケーションに悪影響がある。これに対して親しい友だちが何をしているのかおよその状況がわかればいろいろと便利だ。

自動ステータス(Auto Status)がMessengerにリリースされればFacebookを延々スクロールし続けたり、すぐに回答できなかった事情を説明するメッセージを何通も送ったりする煩わしさからいくぶんかでも解放されることになるのではないかと思う。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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