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2019年05月14日 15時09分 JST

夕張市石炭博物館 1ヶ月を経てやっと鎮火宣言

本館は早期の再開を目指すが、模擬坑道は見通せない状況だ

朝日新聞社
石炭博物館本館から模擬坑道に続く通路の視察。炭鉱労働者を模したマネキン人形などの展示物は無事だった=2019年5月13日午後1時39分、北海道夕張市高松

石炭博物館、やっと鎮火宣言 マネキン人形などは無事

 北海道の夕張市石炭博物館で先月発生した模擬坑道火災について、厚谷司市長は13日、鎮火宣言を出した。坑道内からすべての可燃性ガスの検出がゼロとなり、同日開かれた有識者の対策会議で鎮火したと判断した。被害がなかった本館の再開については来場者の安全対策を整えたうえで早期実現をめざす一方、坑道再開は現段階では見通せないとの見解を示した。

 4月18日に発生した火災は約1カ月をへて、ようやく鎮火にいたった。会議後記者会見した厚谷市長は「有識者から鎮火の判断をいただき、安堵(あんど)の思いでいっぱいだ。今後検討すべき課題は多いが、まずは博物館本館の再開に向けて準備を進めていきたい」と述べた。

 有識者会議のメンバーらは、この日模擬坑道の入り口や出口付近を視察。今月1日以降、坑内から一酸化炭素などのガスが検知されない状態が続き、鎮火と判断した。坑道に続く本館施設に被害がなく、再開に支障がないことも確認した。

 これを受けて市は、坑道出入り口周辺の立ち入り禁止区域設定など来場者の安全対策をしたうえで、本館の先行再開に向けて準備を進める。時期は未定。

 一方、模擬坑道の再開については不透明だ。坑内は現在、注入した水がたまっており、どのような状態になっているかわからないという。市は水を抜いて調査することも検討しているが、通気した後に再発火するおそれもあり、引き続き有識者と適切な方法を模索する。

 厚谷市長は「模擬坑道内では大規模な火災が発生したことがうかがえるが、石炭博物館は夕張にとって要となる施設であることは変わらない。坑道も含めた復旧をめざしたい」と語った。

(朝日新聞デジタル 2019年05月14日 08時50分)

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