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2020年08月12日 19時43分 JST

ゲリラ豪雨とは? 気象庁も予測困難。避ける方法は

1960年代からマスコミが使用も、正式な気象用語ではなかった。2020年のゲリラ豪雨の発生ピークは8月上旬に。

時事通信社
ゲリラ豪雨のイメージ写真(2011年08月26日、東京・銀座で撮影)

夏になると毎年、大きな問題になるのが「ゲリラ豪雨」だ。8月12日午後には関東地方の広い範囲で停電となったが、ゲリラ豪雨に伴う落雷の影響とみられている。

ゲリラ豪雨とは何なのか。どう備えたらいいのだろうか。まとめてみた。

 

■1960年代から使われるが、正式な気象用語ではなかった

知恵蔵などによると、ゲリラ豪雨は気象庁の正式な用語ではない。局地的で突発的に怒る局地的な豪雨のことを、小部隊による奇襲などで敵を混乱させる戦法「ゲリラ」になぞらえて、マスコミで使われるようになった言葉だ。

呼び名の歴史は意外と古く、50年以上もさかのぼる。1969年夏には、朝日新聞や読売新聞といった全国紙で使われていたことが確認できる。ベトナム戦争や安保闘争などで「ゲリラ」という用語が頻繁に用いられた世相も関係あったのかもしれない。

2000年代に入ってからマスコミが頻繁に使うようになり、「ゲリラ豪雨」という単語は2008年の新語・流行語大賞でトップ10入り。この用語を一般に広めたことから、ウェザーニューズ社が受賞している

 

 ■ゲリラ豪雨の予測は難しい

Yuga Kurita via Getty Images
積乱雲のイメージ写真

朝日新聞デジタルの「中学入試特集」では、ゲリラ豪雨をもたらすのは「急激に発達する積乱雲」と説明。日差しで地面が熱せられて地表近くの空気の温度が上がったり、暖かい空気と寒気がぶつかったりすると、上昇気流が起きて、これが積乱雲を発生させる。一つの積乱雲の寿命は数十分ほどで、この間に強い雨が続くと続けている。 

日本大百科全書(ニッポニカ)によると、積乱雲は地面付近の気温が上昇して上空に寒気が流れ込むと発生しやすいが、都市のヒートアイランド現象や高層ビル群による風向きの変化がゲリラ豪雨をおこりやすくしているという研究もあるという。

国土交通省の広報誌「国土交通」No.104の中で、気象庁の加藤輝之さんはゲリラ豪雨は「予測するのが難しいのが実情」と明かした上で、以下のように話している。

「大気が不安定なときには、一定の区域内なら、どこで発生してもおかしくないだけに、この辺りで生じやすいというのはわかりますが、この時刻に、ここで発生する、という…まで予測するのは困難だからです」

 

■2020年は、8月上旬がゲリラ豪雨の発生ピークに

ウェザーニューズでは2020年のゲリラ豪雨の発生傾向について、7月13日に予想を発表した。以下のように警戒を促している。

 「8月上旬をピークに集中して発生する見込みです。 時期別の気象条件をみていくと、7月末から8月末にかけて晴れる日が多くなる予想です。ただ、北日本を中心に湿った空気の影響を受け、ゲリラ豪雨が発生しやすくなります。8月上旬はゲリラ豪雨の発生ピークとなるため、天気の急変に特に注意が必要です」

 

■ゲリラ豪雨を避けるために便利なWebサイトとアプリ

ゲリラ豪雨の発生は予測が難しい。せめて降る直前に動向をつかめれば、少なくともびしょ濡れになるようなことは防げる。そのためには、リアルタイムの様子を伝えるWebサイトやアプリを使って情報を集めるのが、もっとも確実な回避策、防衛策だ。

東京に住んでいるなら、まず東京都下水道局が運営するWebサイト、東京アメッシュをチェックしたい。ほぼリアルタイムで、降雨量をモニタリングできる。スマホ向けのサイトも公開されている

東京以外の地域については、気象庁の「レーダー・ナウキャスト」というサイトを見れば、地域ごとにゲリラ豪雨の状況を知ることができる。 

tokyo-ame.jwa.or.jp
東京アメッシュの画面

また、スマホアプリにも便利なものがある。

「あめふるコール」では、自分でアプリを立ち上げなくても、一時間以内に雨が降ると予想された場合に、発表時刻と設定地点の雨の強さ(弱い雨、本降りの雨等)をプッシュ通知する。(iPhone版 Android版

また、「雨雲レーダー」も起動するだけで雨雲の様子を地図と合わせて確認できるほか、1時間後〜6時間後の予測がレーダー形式で表示される。(iPhone版 Android版

 こうしたサイトやアプリを活用して、ゲリラ豪雨の夏をずぶ濡れにならずに乗り切りたいところだ。