政治
2021年08月06日 10時54分 JST | 更新 2021年08月06日 17時42分 JST

菅首相が「核兵器のない世界の実現」を読み飛ばして謝罪【広島平和記念式典】

菅首相は「非核三原則を堅持しつつ」と日本の立場を説明する場面で、核軍縮の進め方をめぐる各国の立場の違いへと話を変えてしまい、意味が通らなくなった。

時事通信社
平和記念式典であいさつする菅義偉首相=8月6日午前、広島市中区

原爆投下から76年目の8月6日、広島市の平和記念式典に出席した菅義偉首相のあいさつで意味が通らない部分があったと話題になっている。

 

■意味が通らない部分は?

菅首相は「非核三原則を堅持しつつ」と日本の立場を説明する場面で、核軍縮の進め方をめぐる各国の立場の違いへと話を変えてしまい、意味が通らなくなった。広島ホームテレビは「用意してあった原稿を読み飛ばした可能性があります」と速報で報じた。

首相あいさつの該当部分は以下の通り。

「広島および長崎への原爆投下から75年を迎えた昨年、私の総理就任から間もなく開催された国連総会の場で、ヒロシマ・ナガサキが繰り返されてはならない。この決意を胸に日本は非核三原則を堅持しつつ、核兵器のない核軍縮の進め方をめぐっては各国の立場に隔たりがあります。このような状況のもとで核軍縮を進めていくには……」

 

■NHKの字幕では「核兵器のない世界の実現」という文章が表示されていた

NHKの中継映像では、首相の発言と字幕が異なっていた。字幕では「核兵器のない世界の実現に向けて力を尽くします」と世界に発信するという内容になっていたが首相は話さなかった。

SNS上では菅首相が「核兵器のない世界の実現」の部分を読み飛ばしたのではないかと話題になっている。NHKプラスで確認したところ、該当部分の字幕は以下の通り。

<広島及び長崎への原爆投下から七十五年を迎えた昨年 私の総理就任から間もなく開催された国連総会の場で「ヒロシマ ナガサキが繰り返されてはならない。この決意を胸に 日本は非核三原則を堅持しつつ核兵器のない世界の実現に向けて力を尽くします」と世界に発信しました>

このほか、あいさつ冒頭で広島市と原爆の発音を間違えてから言い直す場面があった。

 

【UPDATE1】菅首相が読み飛ばしを認め謝罪

菅首相は8月6日の記者会見で、平和記念式典でのあいさつでの読み飛ばしを認めて謝罪した。TBSニュースの動画によると、「先ほどの式典のあいさつの際、一部、読み飛ばしてしまいまして、この場をお借りしておわびを申し上げる次第でございます。のちほど全文をお配りさせていただきます」と話した。(2021/08/06 13:50)

 

【UPDATE2】読み飛ばした文章が判明

首相官邸公式サイトは、菅首相が広島平和記念式典で本来読むはずだった原稿を掲載した。それによると、「核兵器のない世界」の実現に向けた努力を着実に積み重ねていくことが重要です…などの部分を読み飛ばしていた。以下の文章のうち()内が読み飛ばした部分。(2021/08/06 17:30)

<広島及び長崎への原爆投下から75年を迎えた昨年、私の総理就任から間もなく開催された国連総会の場で、「ヒロシマ、ナガサキが繰り返されてはならない。この決意を胸に、日本は非核三原則を堅持しつつ、核兵器のない

 

(世界の実現に向けて力を尽くします。」と世界に発信しました。我が国は、核兵器の非人道性をどの国よりもよく理解する唯一の戦争被爆国であり、「核兵器のない世界」の実現に向けた努力を着実に積み重ねていくことが重要です。近年の国際的な安全保障環境は厳しく、)

 

核軍縮の進め方をめぐっては各国の立場に隔たりがあります。このような状況のもとで核軍縮を進めていくには……>