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「都心に住むなら車は必要ない」はもったいない?僕が運転して知った新しい世界の話。

移動は電車とタクシーで十分、と思う人も多いだろう。車離れが進むこの社会に、Hondaは最新技術と新しいサービスで応えていた。

(取材:鈴木保浩 / ハフポスト日本版 パートナースタジオ)

「いちおう免許は持ってるけど、車買うってほどじゃないんだよね」

都心住まいの僕の知人には、そんなふうに言う人が多い。確かに都内の移動は電車とタクシーで事足りるし、駐車場代も保険料も馬鹿にならない。たまに旅行に行く時はレンタカーがあるし。

運転するのは好き、という人でも、「自家用車を持つのは環境に悪い」というスタンスでカーシェアリングを選ぶという声も聞く。

今、都心を中心に車離れが進む中で、自動車メーカーはどんな思いでものづくりに取り組んでいるのだろう? 今回、Hondaの商品ブランド部の方にお話を聞く機会をいただいた僕は、日々抱いている疑問をぶつけてみた。

井村圭佑さん(本田技研工業株式会社日本本部 商品ブランド部 商品企画課 チーフ)
井村圭佑さん(本田技研工業株式会社日本本部 商品ブランド部 商品企画課 チーフ)
Shuichiro Murakami

知らない世界があったことを車が教えてくれた

鈴木保浩(以下・鈴木):僕、3年前に車を買ったんですよ。でも、「車=環境に悪い」という思いが先行して、普通のガソリン車はまずいのかな、と。それで安直なんですけど、ディーゼル車にしたんです。

井村圭佑さん(以下・井村):お客様の環境への意識の高まりは私たちも感じています。Hondaでは「すべての人に、『生活の可能性が拡がる喜び』を提供する」という2030年ビジョンを掲げていますが、その中にはもちろん「環境」についての項目があります。

環境問題の解決に取り組むのはモビリティメーカーの社会的責任として当然のことで、その上で、Hondaは「乗る人の生活を豊かにしたい」という思いを大切にしているんです。純粋に、運転することの楽しさ、喜びを多くの人に届けたい。鈴木さんは車を買ってみて、生活は変わりましたか?

鈴木:そういえば、僕、車を買ってからめちゃくちゃ世界が広がったんですよ。車があることで、ディズニーランドにも、コストコにものんびり行ける。週末にはちょっと遠い公園まで足を伸ばしてしまったりして……今まで公園なんて、ぜんぜん興味なかったのに(笑)。

井村:車がある生活って、純粋に楽しいですよね。運転そのものもそうですが、自分の行動範囲が広がって、見えてくる世界が変わると思います。

鈴木:「車なんて必要ないっしょ」って僕も昔は思っていたけど、一概にそう言うのはもったいないと思いました。

井村:とはいえ、若い世代の車離れとも言われています。昔と比べてお給料も上がらない時代ですし、特に都心だと、地方みたいに「足」としての生活必需品にはならないから、お金をかける優先順位が低くなってしまうのもわかります。

なので、我々はリースやカーシェアリングのような車の持ち方のご提案もしています。例えばHondaのカーシェアリングサービスである「Honda EveryGo (エブリゴー)」は会員数を急速に伸ばしているのですが、その半数が20代、30代なんです。

鈴木:そうなんですか! 若い世代って車に興味ないのかと思ってました。

井村:車がある生活と一口に言っても、昔より選択肢が増えているんだと思います。だからお客様のありとあらゆるライフスタイルに応えるために、改めて「すべての人に、『生活の可能性が拡がる喜び』を提供する」というビジョンは大切だな、と。

ハイブリッド初体験で覆された「思い込み」

ここで、Hondaのハイブリッド技術「e:HEV (イー エイチ イー ブイ)」を搭載したフィットに試乗させてもらうことに。実は、僕はハイブリッド車に乗るのは初めてで、「燃費がいい(のか?)」くらいの、ほとんど知識ゼロの状態。

Hondaの青山本社からスタートし、外苑前の銀杏並木なども含んだコースでゆったり走りながら、井村さんが丁寧に教えてくれた。

Shuichiro Murakami

鈴木:なんだろう、運転してて、すごくストレスがないです。ガソリン車とか、ディーゼル車ってゴワゴワしているというか、もっと踏み込みが必要だったりするんですけど。

井村:そうですね、そこはEV(電気自動車)らしいというか、スーッと走れるから疲れないメリットはありますね。

鈴木:なるほど……あの、本当に恐縮なんですけど、すごく素人なこと聞いてもいいですか?

井村:もちろん! なんでしょう。

鈴木:ハイブリッドってことは、ガソリンで動くエンジンと、電気で動くモーターの2つで走ってる、ということですよね。電気のほうは、充電ってどうやるんですか?

井村:乗っていると自然に充電されます。エンジンを発電機として使っているのと、あとは、「回生ブレーキ」というんですが、ブレーキを踏むとタイヤの止まるエネルギーを電力に変換するんです。つまり、長い下り坂を走ればどんどんバッテリーが溜まっていくということですね。

Shuichiro Murakami

鈴木:そうだったんですか! なんでだろう、充電とか、メンテナンスが面倒だという思い込みがありました……。燃費はどうですか?

井村:ガソリン車の1.5倍くらい良いですよ。この「e:HEV」は本当に賢くて、状況に応じて、エンジンを止めてEVで走ったり、発電しながらモーターで走ったり、ということを自動的にしてくれるんです。

例えば、日常生活で街中を走る際はほぼモーターで、ちょっとスピードが必要な時はモーターならではのスーッと加速する快適さがあります。高速巡行の場合はエンジン駆動で走った方が効率がいいので、勝手に切り替わります。

鈴木:ほんとだ。今このモニターで、ピコピコ切り替わってる様子が見えますね。でも、運転中に切り替わるときの違和感はまったくないです。

エンジンとモーターの切り替えはモニターで常に表示される。他にも、制限速度や「止まれ」「一方通行」などの標識も表示される。これはカメラで読み込んでいるそう。何から何まで賢い車で感動してしまった。
エンジンとモーターの切り替えはモニターで常に表示される。他にも、制限速度や「止まれ」「一方通行」などの標識も表示される。これはカメラで読み込んでいるそう。何から何まで賢い車で感動してしまった。
提供:本田技研工業株式会社

井村:もともと、「e:HEV」は、オデッセイなどの大型の車種に搭載することを視野に入れて開発されていました。それを、フィットのようなコンパクトな車に搭載するために、技術の力で小さくしたんです。

鈴木:それは贅沢なことですよね。工業製品って、電話とか、コンピューターとかも、「小型化」がいちばん難しいって言うから、技術力も相当なものなんでしょうね。

井村:多くのトライ・アンド・エラーがありました。今、ものすごく静かでしょう。開発当初は、モーターが新幹線みたいな「ゴーッ」って音を立ててしまって大変だったんです。あと、お客様にくつろいでいただけるように、キャビンのスペースを広く取るにも苦労がありました。

Shuichiro Murakami

鈴木:乗る人のことを徹底的に考えてるんですね。

井村:それがHondaの良さだと思っています。何事にも人間中心で考えるところですね。電気を使って走る車はたくさんのメーカーさんが出されていますが、Hondaは、気持ちよく走る体験をお客様に届けるため、「エンジンのメリットを生かす」という道を選びました。

昔から「エンジンのHonda」「走りのHonda」と言われていましたが、そのHondaが電気と出会ったらこうなった、というのが「e:HEV」なんです。

Shuichiro Murakami

Hondaが大切にしてきた「喜び」の哲学

楽しそうに説明してくれる井村さんの様子からは、Hondaという会社と、車への愛がひしひしと伝わってきた。新卒で入社した井村さんは、「車一台つくるのに、こんなにたくさんの人が関わっているんだ」ということを知り、感動したんだそう。

鈴木:もともと、車は好きだったんですか?

井村:好きです。それこそ親の代からでした。オデッセイでいろんなところに連れて行ってもらったことを思い出しますね。そのオデッセイが売られてしまうときは相当泣いた記憶があります(笑)。初めて自分で買った車はインサイトでした。

鈴木:子供の頃の経験って、すごく大事ですよね。

井村:大事です。僕も、自分の子供には同じように思い出を残してあげたいな、って思うんですよ。

鈴木:お話を聞いていて、そういう、人の思い出や愛着でブランドのファンはつくられていくんだな、と思いました。井村さんもHondaのファンなわけですよね。

井村:そうですね。この会社では「3つの喜び」というのをフィロソフィーに掲げています。「買う喜び」「売る喜び」「創る喜び」です。この喜びに出会ったたくさんのファンが社内にも社外にもいて、Hondaを支えていると思います。

お客様に「Hondaって面白い会社だな」と思ってもらい、ファンになっていただけるよう、これからも努力していきたいです。

Shuichiro Murakami

燃費は良いのか、環境への影響はどうなのか……今、社会にはたくさんの情報があふれている。選択を迫られる中で、僕たちは「楽しい」という純粋な気持ち、モノに愛着を持つことの喜びを忘れてしまいがちだ。

取材中に運転しながら、僕は改めて、車が見せてくれる新しい世界や、運転する喜びについて考えさせられた。

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走りの楽しさを忘れない、次世代のHondaフィーリングを届ける「e:HEV」。詳しくはこちらから。

(構成&文 : 清藤千秋、写真 : Shuichiro Murakami)

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