“デモの現場にいたか判別できる”香港警察、色付きの液体を噴射する装備をアピール(動画)

デモ参加者は、個人が特定されないように、黒いTシャツやヘルメットなど似た装いで統一しているが、参加者を威嚇する狙いがあるとみられる。

香港の警察当局は8月4日、肌や衣服に付着する色付きの液体を噴射する装置を公式Facebookで公開した。

デモ参加者に対して使用した場合についても言及していて、「逃亡犯条例」の改正に反対するデモの参加者を威嚇する恐れがあるとみられる。

■無害だが落ちにくい

香港警察がFacebookで公開した動画は約1分20秒。警察当局の担当者が新しい装備について紹介する内容となっている。

紹介されたのは「食用顔料(Edible Colour)」とそれを噴射する装置。

動画では、警察官が、濃い青色の液体を霧状に散布する様子が映されている。

顔料の入ったタンクは警察官が背負うこともでき、機動性も高い。

発表によると、この液体は多くの国際機構がすでに導入していて、人体に害はないという。一方で「催涙ガスの成分を含ませることも可能」としている。

使い道については、「例えばデモの現場で使用した場合、顔料が衣服や肌に残り、必要な時に、デモの現場にいたかどうか判別できる」とし、デモ参加者の検挙に役立つとしている。

警察は、装備の検査や訓練はすでに完了していると説明し「必要に応じて使用することも考える」という。

■デモ参加者 威嚇する狙いか

香港では、犯罪容疑者の身柄を中国本土へ送れるようにする「逃亡犯条例」の改正案に反対するデモが現在も続いている。

朝日新聞デジタルによると、8月5日午前までに参加者44人が拘束された。

デモ参加者は、個人が特定されないように、黒いTシャツやヘルメットなど似た装いで統一しているが、今回の装備の導入や公開は、こうした参加者を威嚇する狙いがあるとみられる。

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