香港政府トップ、逃亡犯条例について初の謝罪。香港人の4人に1人が当たる「200万人」が反対デモ

林鄭月娥行政長官は会見冒頭で「私は個人的に責任の多くを担わなければなりません。香港の皆様に心からお詫び申し上げます」と話しました。
香港政府トップの林鄭月娥・行政長官(2019年6月15日撮影)
香港政府トップの林鄭月娥・行政長官(2019年6月15日撮影)
Athit Perawongmetha / Reuters

香港政府トップの林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は6月18日午後4時(日本時間5時)、政府本部で記者会見した。

香港では、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」の改正をめぐって反対運動が激化していた。

ブルームバーグによると会見冒頭に、林鄭氏は「私は個人的に責任の多くを担わなければなりません。香港の皆様に心からお詫び申し上げます」と話した。同サイトによれば、逃亡犯条例をめぐる混乱について林鄭氏が謝罪したのは初めて。

■「200万人」参加の反対デモ

林鄭氏は6月15日に記者会見した際に、改正案の審議を当面延期するとしながらも「現段階では法案を撤回することはできない」という姿勢を示していた

そのため香港市民の怒りは収まらなかった。16日には条例案の完全撤回と、林鄭氏の辞任を求める大規模なデモが香港の市街地で開催。過去最大の200万人が参加したと主催者が発表していた

香港の人口は約734万人のため、4人に1人がデモに参加した計算となる。

香港の市街地を埋め尽くす群衆(2019年6月16日撮影)
香港の市街地を埋め尽くす群衆(2019年6月16日撮影)
Jorge Silva / Reuters

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