7月31日は「火星大接近」スマホを駆使した撮影術は?

200倍の望遠鏡にスマホアダプターを装着するのがベスト
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7月31日は、火星が最も地球に接近する「火星大接近」です。火星大接近をうまく撮影するために、セミナーを受講するなど情報を仕入れましたが、今回はそこで得た知識を元に撮影体験イベントに参加してきました。

今回参加したのは、ビックカメラ有楽町店の屋上で開催された天体観測体験会。ビックカメラで取り扱っている様々なメーカーの望遠鏡やカメラ、レンズを試して撮影することができました。

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訪れたのは、19時半くらい。まだ真っ暗になっていない夜空には、月の他に木星が輝いていました。早速月を練習台に撮影を試みます。

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一番に目を引いたのは、「EF200-400mm F4L IS USM エクステンダー 1.4×」に2倍のテレコン「EXTENDER EF2×III」を装着し、1120mmの焦点距離を実現した組み合わせです。総額なんと1,385,000円(税抜定価)の超高額セットです。この機会しか試せないと思い、早速持参したEOS 5Dsにて撮影させてもらいました。

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JPG撮って出し+トリミングでこちら。かなり素晴らしい仕上がりだと思いました。これなら火星も余裕じゃないかと、火星の代わりに月の右下に輝く木星を撮ってみましが・・・・

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露出やシャッタースピードの設定を追い込むにはチャレンジの時間が限られていたので、オススメ設定+セルフタイマー撮影でブレないようにチャレンジしたのですが、このような状態となってしまいました。その場には、メーカーの方や、天文写真のプロ写真家の方もアドバイザーとして参加しておりいろいろアドバイスもいただいたのですが、撮影の順番や他の機種も試すことなども考えるとここまでが限界のようでした。「一眼レフでの撮影は、かなり難しいんですよ」といろいろな人に言われたことがフラッシュバックします。

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シグマのコーナーでは、Artラインの明るい単焦点レンズがズラリと。火星大接近というよりは、天の川や星雲を撮影するなどの用途に向けての展示でした。

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ケンコー・トキナーコーナーにて、先日取材をした旨を伝え、オススメセットでの撮影を試させてもらいました。露出設定は一番暗めにして、そっとタップする感じで撮影。時間的に火星がまだ上ってこないので、大接近時に同じくらいの大きさとなる土星を撮影します。

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撮影データをトリミングしていますが、このように撮影できました。可能であれば、露出設定やセルフタイマーなどが固定で設定できる写真アプリを使用するとより楽に、綺麗に撮影できるということです。

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こちらは、ケンコー・トキナーのスタッフが同じ設備で撮影したものです。土星の輪も、木星の縞も綺麗に写っています。火星大接近の際は、上空の気流の状態にもよりますが、火星の模様や極の氷なども見分けられるほど写るそうです。ただし、今火星では大きな砂嵐が発生しており、火星が晴れないと地表の様子は見られないかも?とのことです。

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その他、赤道儀に一眼レフを固定して撮影するシステムや

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よりお手軽な観測セットなども紹介されていました。

いろいろなメーカーの方、店舗スタッフの方にお聞きしたところ、口を揃えて言われるのが「撮影は枚数を撮らないと良い写真が撮れない」ということ。見え方は気流に影響されるので、日を変えて何回か撮る(観測する)しかない。ということでした。また、撮影するほどに上達するので、最初はうまくいかなくともうまくいくまで何枚もチャレンジしてほしいと応援されました。

1日だけの皆既月食と違って、あと1ヶ月ほどチャンスはありますので、さらによい写真が撮れるようチャレンジしてみたいと思います。

(2018年7月28日Engadget日本版「7月31日は「火星大接近」iPhoneでキレイに撮影するには?」より転載)

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