特集
2020年09月08日 10時25分 JST | 更新 2020年09月09日 19時22分 JST

「男性メイク、僕も最初はびびっていた」YouTuber宮永えいとが初めて化粧水を手にするまで

宮永さんのYouTubeチャンネルのテーマは「オトナ男子の身だしなみをアップデート」。開設1年半で、登録者数10万人を突破するほどの人気だ。

Marie Minami/HuffPost Japan
宮永えいとさん。フリーランス美容師として活躍する一方、メンズメイクのYouTuberでもある。

「中学生の頃、男子の中では鏡を見ると周りから“ナルシスト”って言われる雰囲気がある。それを引きずって、大人になっても鏡を見ること自体、恥ずかしいことだと思ってる人がいるんですよ」

男性用のスキンケア商品やコスメアイテムの市場が広がりつつある一方で、「本当はやってみたいけれど、バレたら恥ずかしい」という声もある。男性が自分の顔のケアをすることは恥ずかしいことなのか?登録者数10万人にのぼるYouTubeチャンネルでメンズメイクについて発信する宮永えいとさんに聞いてみた。

きっかけは、お客さんからの「顔、大丈夫?」

宮永さんは、働く男性に向けて、スキンケアやメンズメイク、ヘアスタイル、ファッションについての情報を発信するYouTuberであり、フリーランス美容師でもある。

YouTubeチャンネルのテーマは、「オトナ男子の身だしなみをアップデート」。2019年4月にチャンネルを開設し、今ではチャンネル登録者数10万人を越えている。チャンネル登録者の95%が男性で、10代後半から20代半ばまでが約4割だという。

また、スキンケアやメンズメイクなどについての情報交換をするオンラインサロンも運営している。パートナーから勧められてケアやメイクを始めたという男性も多いという。

宮永さんがメンズメイクを始めたきっかけは、2年前。美容室でお客さんからかけられた、ある一言だった。

「かなり忙しい日が続いていた時、お客さんから『あれ、大丈夫?疲れてない?寝てる?』って言われたんです」

鏡で自分の顔を見てみると、「あまりの疲れ顔にびっくりした」という。本来なら自分がお客さんのケアをしなければいけない立場なのに、逆にお客さんからケアされてしまった…。

思い返してみると、25歳を過ぎた頃から、お酒を飲んだ翌日や寝不足の翌日、自分の肌の状態が今までとは「なんかちょっと違うな」と、薄っすらと感じていた。よし、何かしようー。

男性は鏡で自分の顔を見る習慣がない?

美容師という職業柄、スキンケアやメイクに関する知識は最低限あった。まずは、化粧水と乳液を買い、スキンケアから始めてみた。そこで、宮永さんはあることに気が付いた。自分の顔を鏡で見る習慣がほとんどなかったということだ。

「まじまじと自分の顔を見るのは、最初は恥ずかしい感じがしました。慣れてないこともあり…。中学生の頃、男子が鏡を見ていると、『ナルシストだ!』って言われる雰囲気ありましたよね。あれを引きずって、男性が鏡を見ること自体、恥ずかしいことだと思っている人もいます。美容室でも、男性の中には鏡を全く見てくれない人もいますね」

しかしこうした思い込みや呪縛を乗り越えて、「鏡を見て、自分をケアしてあげましょう」と宮永さんは語る。

「寝不足が続いている時には顔色が悪く、お酒を飲んだ翌日は顔がむくむ、そういうことにも気付くようになりました。鏡を見るという行為は、自分と向き合うことでもあるなと思います」

身だしなみのとしての“メンズメイク”

スキンケアを続けてみたものの、すぐに肌が綺麗になるわけではない。直近の不摂生でできたクマはカバーできない。そこで、メイクアイテムにも手を伸ばしはじめた。

「最初は、ちょっとびびってたんですよ。メンズ用のメイクアイテムがあることは知っていたんですけど、まだ周りに使っている人もいなかったですし。でも、勇気を出して、ファンデーションやコンシーラーを塗ってみたら、一瞬で肌が綺麗に見えたんです!これは、いい“チート”だ!って思いましたね」

スキンケアは効果が出るのに時間がかかる。メイクなら即効性をもって「清潔感を手に入れることができる」と宮永さん。毎朝、鏡の前に5分。この時間のセルフケアによって、自信をもってお客さんの前に立つことができるようになった。見た目の効果も大きかったが、内面への効果も大きかったという。

これが、YouTubeなどを通じてメンズメイクについての情報発信をはじめた動機にもなった。今では、宮永さんの動画を見た視聴者から「自己肯定感があがった」「前向きになれた」などの感想が次々届くようになった。

 

「『男はこうって決めつけるな』という指摘をいただくことがあります」

もちろんメイクは、年齢や性別に関係なく、やってもやらなくても良い。宮永さんは、価値観が多様化している時代に、大多数の人に向けて発信する難しさをこんな風に語る。

「自分の価値観を押し付けたり、何かを決めつけたりしないように気を付けています。動画のサムネイルなどで、『男のクレンジング』とか『男を上げる』という言葉をたまに使うんですが、そういう表現に対して、『男はこうって決めつけるな』という指摘をいただくことがあります。凝り固まった「男らしさ」や「女らしさ」の呪縛に苦しむ人はたくさんいる。雑なくくり方をしたらいけないな、と日々勉強になることばかりです」

「その上で、僕自身はどうありたいのか?と言った時に、自分は結構『頼れる大人』『かっこいい男』でありたいという気持ちが強くて(笑)、自分なりの『なりたい男性像』をイメージしながら表現するようにしています。そのイメージに共感してくださる方が、参考にしてくれたら嬉しいですね。何より大事なのは、まず、自分がなりたい自分ってどういうものなのか向き合うことだと思います」

興味のある人は、まず何から始めればいい?

では、メンズメイクをしてみたいと思った人は、何から始めればいいのか?宮永さんのおすすめは「BBクリーム」。BBクリームとは主に、日焼け止めの機能と、肌色を補正するファンデーションの機能が一緒になったもの。

「ニキビなどが、がっつり隠れるわけではないですが、全体的に肌が綺麗に見えるのでおすすめです。フォトショでレタッチする感じです。気負いせずに手が出せて、5分もかからず簡単にできます」

宮永さんいわく、最初はハードルが高くても、どんどんハマっていく男性はかなり多いという。

「この成分が入ってるものはこれに効く、とか、どれを何日続けたらどのくらい良くなったとか。分析が好きな男性はハマると思います。顔面PDCAを回していくぜみたいな(笑)手入れをすればするほど状態は良くなるので、まるで皮製品みたいですね」

仕事を頑張りたい男性にこそ、自身の“身だしなみメイク”を届けたいという。

「男性が鏡を見ること、スキンケアをすること、メイクをすることは、決して恥ずかしいことではないと思います。セルフケアをすることで、モチベーションも上がるので、ぜひおすすめしたいですね」

 

―――――

ハフポスト日本版では、読者の方たちへ、メンズメイクについてアンケートを実際しています。みなさんはメンズメイクについてどう思いますか?ぜひ、本音を教えてください。

アンケートの結果は、9月8日にハフポスト日本版が配信するライブ番組「ハフライブ」の中で取り上げ、考えるきっかけにします。1人でも多くの方からのご回答をお待ちしています。

「メンズメイク」についてのアンケートはこちら

回答受付期間:2020年9月4日(金)〜9月8日(火)まで

9月8日の、「働く」を”ゼロ”から考える生配信番組「ハフライブ」では、メンズメイクに関する情報などを発信するYouTuberで、現役美容師の宮永えいとさんをお迎えして、「いい顔で働くってどういうこと?」をテーマに語り合います。

9月8日(火)夜9時から生配信。

番組URL: 
https://twitter.com/i/broadcasts/1ynJOqoWqXyKR

(時間になったら、ハフポスト日本版のTwtiterアカウントにアクセスしてください。自動で配信がはじまります。ご視聴は無料です!)

Maya Nakata
ハフライブ