インターロイキンは感覚応答を調節し得る

インターロイキンが哺乳類の行動も調節している可能性が示唆された。

インターロイキンなどの炎症のメディエーター分子は、神経系を変化させると考えられているが、その機構は全く分かっていなかった。

今回M de Bonoたちは、インターロイキン17(IL-17)が、線虫の一種Caenorhabditis elegansにおいて、ハブであるRMG介在ニューロンにおいて神経モジュレーターとして機能し、酸素に対する線虫の回避行動や社会的集合応答を増強することを明らかにしている。

この研究から、保存されたIL-17経路のさらなる分子群が示され、脊椎動物の神経系におけるIL-17の発現から、インターロイキンが哺乳類の行動も調節している可能性が示唆された。

Nature542, 7639

2017年2月2日

原著論文:

doi: 10.1038/nature20818

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