みずほのスマホ決済「J-Coin Pay」が3月1日始動 地銀など60行と口座連携

チャージ残高を無料で預金口座に戻すこともできます。
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みずほフィナンシャルグループは2月20日、地銀など60行の銀行口座と連携したスマホ決済サービス「J-Coin Pay」を3月1日より提供すると発表しました。なお、開始時点での加盟店はごく一部にとどまり、当面は預金者間の送金機能がメインとなります。

銀行をまたぐ口座間送金も無料

「J-Coin Pay」は、QRコードを活用したスマホ決済サービスです。みずほ銀行を含む参画銀行の預金口座から無料で入出金が可能。普段の買い物などに利用でき、現時点では牛丼の「松屋」を展開する松屋フーズや、ビックカメラなどの家電量販店、JR東日本などが活用を検討しています。

また、銀行口座間の無料送金も可能。24時間365日、預金者同士でリアルタイムの送金が可能です。

▲みずほ銀行・地銀など約60行の預金口座と連携
▲みずほ銀行・地銀など約60行の預金口座と連携
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チャージ残高を無料で預金口座に戻せる

銀行がスマホ決済を提供する意義について、坂井辰史氏(みずほFG 取締役執行役社長)は『広く国民に浸透している預金口座がベース』『チャージ残高を無料で口座に戻せる』『銀行が100年培ってきた信用力』などと説明。また、銀行ならではの強みとして、他のスマホ決済に適用される資金決済法の“100万円縛り”がないために、企業から個人への給与支払いや、企業の経費精算といったビジネス用途に活用できる点を訴求します。

加盟店開拓にも自信を示します。みずほFGの山田大介氏(専務執行役員 )は『我々100年銀行をやっていて、様々な取引先と強固な関係を持っている』と語り、すでにある取引先を中心に導入を働きかける考え。また『我々には100年間も厳格な個人情報管理を行ってきた信用力がある』とも語り、預金者にとっての安心度も高いと説明します。

なお、住信SBIネット銀行・りそな銀行などは、リップルのブロックチェーン技術「xCurrent」を活用したスマホ送金アプリ「Money Tap」を展開しています。一方、今回の「J-Coin Pay」については、ブロックチェーン技術は活用していません。

ポイント還元などのキャンペーンも予定

この「J-Coin Pay」は、3月1日よりみずほ銀行の預金者向けにサービス開始予定。3月25日には地方銀行にも順次拡大します。なお、PayPayほどではないものの、ポイント還元キャンペーンなどを行い、政府が10月の消費増税時に導入する「キャッシュレスポイント還元」に間に合わせる形で、加盟店を増やしていきたい考えです。

▲J-Coin Payを発表するみずほFGの坂井辰史氏、山田大介氏
▲J-Coin Payを発表するみずほFGの坂井辰史氏、山田大介氏
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