ジャスティン・ビーバー「苦しくてあきらめそうな時も、戦い続けて」長文メッセージをSNSに投稿

「心を込めて書いたから、是非読んでほしい」と投稿されたメッセージには、ジャスティンの長年にわたる精神的な苦しみから、結婚して新たな生活を始めた現在に至るまでの心情が綴られている。

アメリカの人気歌手、ジャスティン・ビーバーが9月3日(日本時間)、Instagramに自身のメンタルヘルスの進捗について長文メッセージを掲載した。

日本でも夏休みが終わり、新学期が始まる9月。アメリカでも新学年がスタートするタイミングだ。日本では近年この時期、自殺防止のメッセージが多く掲げられるが、アメリカでは現在そういった傾向は見られない。ジャスティンは度々こういった自身のメンタルヘルスに関するメッセージを投稿しているため、今回のタイミングはたまたまと思われる。

「心を込めて書いたから、是非読んでほしい」とコメントしたメッセージには、彼の長年にわたる精神的な苦しみから、結婚して新たな生活を始めた現在に至るまでの心情が綴られている。

「自分の人生や過去、仕事、責任、感情、家族、お金、人間関係に打ちのめされているとき、朝ポジティブな気持ちでベッドから起きるのは難しい」という文章で始まったメッセージ。「 もう生きたくない、とさえ思うこともあるよね」と読者に語りかけた。

彼はそんな状況について、「僕は君の気持ちが良くわかるんだ。自分の考え方を変えられなかったんだ。でも僕はとても恵まれている。僕の人生には、進み続けられるよう背中を押してくれる人たちがいるから」と綴った。

また、小さな町の不安定な家庭で育った少年から、2年足らずで世界の大スターにのし上がった事がもたらした影響、そこからドラッグ使用などで堕落し、再起するまでの道のりについて言及した。

「20歳までに、僕は想像できる限りの間違った決断を下し、世界一愛されていた人物から世界一馬鹿にされ、批判され、嫌われる人物になった!」

そして、再起するまでにはたくさんの努力と時間がかかったが、

「現在、僕は人生で最高の『結婚』という季節を航行している!!これは素晴らしくてクレイジーで、新たな責任だ。忍耐、信頼、献身、優しさ、謙虚さ、そして良い男になるための全ての事を、学んでいる」と綴った。

そして、最後はポジティブなメッセージでこう締めくくった。

「苦しくてあきらめそうな時も、戦い続けて。神様は君を愛している。今日、親切にしよう。大胆になって、人々を愛そう。それは、自分の基準ではなく、神様の完璧な尽きることのない愛として」

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Go best friend that’s my best friend

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ジャスティンは2018年にモデルのヘイリー・ボールドウィンと結婚。敬虔なクリスチャンとしても知られている。2019年3月に、自らの精神状態、家族・健康を理由に音楽活動の一時休止を発表したが、5月にはイギリスの人気歌手エド・シーランとのコラボ曲『I Don’t Care』をリリースしている。

Instagramに投稿された全文の訳は以下のとおり。

自分の人生や過去、仕事、責任、感情、家族、お金、人間関係に打ちのめされているとき、朝ポジティブな気持ちでベッドから起きるのは難しい。次から次へと絶えず問題だらけに感じるようなとき。日々を「恐怖」のレンズで見てしまって、今日もまた嫌な1日になる、と思ってしまうんだ。次から次への失望... もう生きたくない、とさえ思うこともあるよね。これは一生変わらないんだろうって。

僕は君の気持ちが良くわかるんだ。自分の考え方を変えられなかったんだ。でも僕はとても恵まれている。僕の人生には、進み続けられるよう背中を押してくれる人たちがいるから。

みんなが知ってるように、僕にはたくさんのお金、洋服、車、称賛、功績、賞を持ってる。それでも満足できなかったんだ。子どものスターが将来どうなったのか、統計を知ってる? まだ脳や感情、判断能力が熟していない子どもたちにとって、恐ろしいほどのプレッシャーや責任がのしかかるんだ。理性はなく、反抗的で、みんなが通る道。でもそこに、スターの地位が加わると、説明できないようなことが起きるんだ。

僕は、安定した家庭で育ってこなかった。僕の両親は18歳で、離婚して、お金もなくて、若くて、反抗的でもあった。僕の才能が開花し、莫大な成功を収めるまで...それは2年以内の出来事だった。僕の世界は完全にひっくり返った。小さな町で育った13歳の少年が、世界から称賛され、何百万人という人からどれだけ好きか、どれだけ凄いと思っているか、と言われるようになった。君のことはわからないけど、謙虚さっていうのは年とともに得ていくものだと思うんだ。まだ少年だった僕は、そういう称賛をたくさん言われて、信じてしまったんだ。理性や判断能力も、年とともに習得していくものだ。(アメリカで21歳まで飲酒ができない理由の1つ)

周りの人たちが僕のために全てをやってくれたから、僕は「責任」の基礎的な事を学ばなかった。だからその時18歳だった僕は、莫大なお金と、好きなモノ・コトをなんでも手にいれる力はあったけど、実世界でのスキルを何も持ち合わせていなかった。これは、誰にとっても恐ろしい状況だろう。20歳までに、僕は想像できる限りの間違った決断を下し、世界一愛されていた人物から世界一馬鹿にされ、批判され、嫌われる人物になった!研究によると、ステージに上がる事は他の殆どの活動に比べ、ドーパミンが出るらしい。だから、このアップダウンを管理するのは難しい。ツアーするバンドやアーティストの多くは、ドラッグに溺れてしまう時期がある。それは、エンターテナーである事に付きまとう、この大きなアップダウンを管理することができないからだと思う。

僕は19歳でかなりハードなドラッグを始め、多くの人間関係を悪用した。女性に対して怒り、無礼な態度をとり、自分も憤慨していた。僕を愛してくれていた人たちから距離を置いて、自分が作り上げた殻の後ろに隠れていた。もう取り返せない、と感じていた。

これらの最悪な決断をしてから、壊れた関係を修復し、人間関係での習慣を変え、立ち直るまで、何年もかかった。ラッキーなことに、神様はそのままの僕を愛してくれる素晴らしい人たちを恵んでくれた。現在、僕は人生で最高の「結婚」という季節を航行している!!これは素晴らしくてクレイジーで、新たな責任だ。忍耐、信頼、献身、優しさ、謙虚さ、そして良い男になるための全ての事を、学んでいる。

言いたかったのは、君が苦しくてあきらめそうな時も、戦い続けて。神様は君を愛している。今日、親切にしよう。大胆になって、人々を愛そう。それは、自分の基準ではなくて、神様の完璧な尽きることのない愛として。

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