政治
2020年09月01日 17時18分 JST

岸田文雄・政調会長とは?党内リベラル派で「地味だけど堅実」な“酒豪”【総理大臣候補】

“ポスト安倍”は誰になるのか。自民党総裁選への立候補を表明した岸田文雄(きしだ・ふみお)氏とは?

Kim Kyung Hoon / reuters
岸田文雄氏=2017年10月撮影

自民党総裁選への立候補を表明した岸田文雄政調会長。自民党内のリベラル派である伝統派閥「宏池会」のトップを務める一方、“タカ派”として知られる安倍晋三首相との関係は良好で、“禅譲”候補としても名前が上がっていた。

しかし、安倍首相を官房長官として支えてきた菅義偉氏も総裁選に立候補の意向を固めており、“ポスト安倍”への道のりは不透明な状況になっている。石破茂元幹事長も立候補を表明した

 

大臣を歴任し、現在は「党三役」

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安倍晋三首相(左)と岸田文雄外相(右、肩書きは当時)=2014年2月28日、国会内

岸田氏は、1957年生まれの63歳で、沖縄・北方担当相、外相などを歴任し、現在は自民党の意思決定に携わる役職「党三役」の1つ「政調会長」を務めている。政調会長は、政策の調査研究や立案を調整する役職だ。

2012年12月27日付の朝日新聞朝刊によると、岸田氏は安倍首相と当選同期で、安倍氏が党幹事長代理だった2005年ごろ、同世代の議員らと「7人の侍」を名乗って改革論議を交わした仲だという。

 

選挙区は広島、「ハト派」の会長

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岸田文雄外相(右端)から原爆ドームの説明を受けるアメリカのバラク・オバマ大統領(いずれも肩書きは当時)。左は安倍晋三首相=2016年5月27日、広島市の平和記念公園[代表撮影]

広島1区(広島市中・東・南区)を地盤とし、自身の公式サイトのトップには「世界で唯一の戦争被爆国である日本は、これまでもこれからも平和国家として歩みます」などと、平和への思いをつづっている。

外相時代の2016年5月には、アメリカのオバマ大統領の被爆地・広島訪問が実現した。

自民党内のリベラル派・ハト派として知られる保守本流の伝統派閥「宏池会」の会長も務めている。2016年6月24日付「週刊朝日」によると、岸田氏の父・文武氏も宏池会に所属していた。

 

温厚で堅実だが…?

政治家としては、「温厚で堅実だが地味」なイメージだと産経新聞は伝えている。「堅実」という評価がなされてきた一方で、コロナ禍では、自らが主導した「減収世帯への30万円給付」政策が、「範囲が狭い」などと批判を浴びて実現せず、公明党が求めていた「一律10万円」に取って代わられる形となった。

時事通信によると、岸田氏は政権構想を盛り込んだ著書「岸田ビジョン 分断から協調へ」を9月11日に出版予定だという。

 

政界随一の酒豪、ジム通い

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日本酒の試飲をする岸田文雄氏=2015年3月12日撮影

朝日新聞が伝えるところによると(2017年8月3日付朝刊)、岸田氏は“政界随一の酒豪”として知られ、地元球団「広島カープ」のファンだという。議員会館のジムに足しげく通っているという。

ジャーナリストの池上彰氏は文春オンラインで岸田氏について、「幼少期はニューヨークに住み、その後は東京の永田町小学校に麹町中学校、開成高校という典型的なエリートコース。エリートはほかにもいますが、自民党の有力議員の中ではとても常識人なのです」などと評していた。