京都アニメーションとは? スタジオで爆発音を伴う火災、死者や多数の負傷者

虫プロの元スタッフが立ち上げ。下請け会社から成長。80〜90年代には『紅の豚』や『魔女の宅急便』などのスタジオジブリ作品の仕上げにも参加していました。

アニメ制作会社「京都アニメーション」の京都市伏見区のスタジオで7月18日、爆発音を伴う火災が発生し、死者や多数の負傷者が出ている。

ザ・ビジネスモールによると、京都アニメーションは1981年創業の老舗。京都府宇治市に本社を置く。従業員数は154人。

『涼宮ハルヒの憂鬱』『けいおん!』『響け!ユーフォニアム』などの作品が大ヒットし、安定した作品内容から「京アニクオリティ」という言葉がアニメファンの間では存在するほどで、心配する声が広がっている。

「京都アニメーション」の公式サイト
「京都アニメーション」の公式サイト
kyotoanimation.co.jp

■虫プロの元スタッフが立ち上げ。下請け会社から成長

京都アニメーションは、手塚治虫が率いて「鉄腕アトム」などを手がけていたアニメ会社「虫プロダクション」に源流がある。

虫プロダクションで、セル画の輪郭線の内側を単色で塗りつぶす「仕上げ」の作業経験があった八田陽子さんが独立。他のスタジオの仕上げ作業をするようになった。

八田さんが結婚を機に京都へ移り住み、1981年に仕上げ作業専門の「京都アニメスタジオ」を立ち上げら、タツノコプロやサンライズの下受けを手がけるようになった。

85年には夫の八田英明さんを代表として「京都アニメーション」として法人化した。80~90年代には『紅の豚』や『魔女の宅急便』などのスタジオジブリ作品の仕上げにも参加している。

長年の下受けを経てノウハウを蓄え、2003年の『フルメタル・パニック?ふもっふ』から、元請けとしてアニメ作品の制作を行うようになった。

2006年に『涼宮ハルヒの憂鬱』、2009年の『けいおん!』を手がけ、社会現象になるほどのヒット作となった。2016年9月に劇場公開された『映画 聲の形』は日本アカデミー賞の優秀アニメーション作品賞を受賞している。

【参考文献】

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