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2020年06月29日 11時51分 JST

明治時代、女性は髪を切るのに「断髪届」。届け出しないと罰も 千葉の民家で発見

市教育委員会の戸谷敦司・学芸員は「女性に伝統的な美を守らせたいという、当時の価値観を示すとみられる貴重な資料」と話している。

朝日新聞社
白井市内の民家で見つかった断髪届の控えとみられる文書=2020年6月17日午後2時23分、千葉県白井市、三国治撮影

明治の女性、髪を切るのに「断髪届」 千葉の民家で発見

 明治時代の女性が髪を切った時に千葉県に届け出る「断髪届」が、同県白井市の民家から見つかった。文明開化で男性はまげをやめたが、女性が髪を短くしてまげをやめることは禁止され、届け出をしないと罰せられた。市教育委員会の戸谷敦司・学芸員は「女性に伝統的な美を守らせたいという、当時の価値観を示すとみられる貴重な資料」と話している。

 市教委が谷田(やた)地区にある旧家の井上家で行った古文書調査で見つかった。日付は1876(明治9)年10月25日。井上家長男の妻が長患いが治るよう願をかけて7月に髪を切った、と義父らが届け出ている。押印されていないことから控えとみられるという。

 71年に「散髪脱刀令」が出され、「ざんぎり頭をたたいてみれば、文明開化の音がする」と歌われたように男性の断髪が進んだ。女性でも髪を切ってまげをやめる人が出てきた。まげは油で固めるため、洗髪は半日がかり。夏場でも月に1度洗髪できるかどうかで、悪臭のため頭痛に悩まされる人もいたという事情もあったようだ。

(朝日新聞デジタル 2020年06月29日 05時17分)

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