自宅前を通った抗議デモの参加者に、夫婦が銃を突きつける

銃を向けながら、「出て行け、ここは私有地だ!」と叫んだ
St. Louis Post-Dispatch via Getty Images

アメリカ・ミズーリ州セントルイスで、自宅前を通ったデモの参加者に夫婦が銃を向け、物議を醸している。

デモは6月28日午後、セントルイスのライダ・クルーソン市長に抗議するために行われ、参加者たちは市長の自宅に向かう途中で夫婦の自宅前を通った。

夫婦の家は、「ポートランド・パレス」と呼ばれるゲーティッドコミュニティ(塀やゲートで周りを囲まれた私有地)にある。市長の自宅もその中にあるため、前を通る必要があったのだ。

SNSに投稿された動画には、私有地を歩くデモ参加者たちに、夫婦がピストルとセミオートマチック・ライフルを向けて叫ぶ様子がうつっている。

夫婦は銃を向けながら、「出て行け、ここは私有地だ!」と叫んだという。

デモ参加者に銃を向けたのは、ともに弁護士のパトリシア・マクロスキー氏とマーク・マクロスキー氏の夫婦だ。

ふたりは地元TV局「KMOV」の取材に応じ、「少なくとも100人の暴徒が、鉄製のゲートを破って、私有地に入ってきた」と説明。「命の恐怖を感じたため」に、警察に電話して銃口を向けたと語った。

一方で、抗議活動を呼びかけた草の根団体「Expect Us」のラシーン・オールドリッジ氏は、抗議活動は平和的に行われていたと話す

また動画を撮影したリポーターのダニエル・シュラー氏は、「ポートランド・パレスのゲートは鍵がかかっておらず、抗議デモの参加者たちはゲートを抜けてクルーソン氏の自宅へ向けて歩いていた」とCNNに語っている。

マクロスキー夫婦はその後、弁護士を通して「抗議活動には賛成しており、恐怖のために銃を向けた」と説明する声明を発表した

デモ参加者たちはこの日、同じポートランド・パレスに住むライダ・クルーソン市長に向かうために、夫婦の家の前を通っていた。

クルーソン氏は26日に、警察改革を求める人たちの名前と住所をFacebookライブで読み上げたことで、批判を受けていた。

クルーソン氏はその後謝罪して投稿を削除したが、28日に市長の自宅前で抗議の声をあげた人々は、市長に辞任を求めた

マクロスキー夫婦が参加者たちに銃を向けたことについては、警察が調査を進めている。

ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。

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