『密ですゲーム』が大反響。作者も戸惑い「まさかここまで拡がってしまうとは…」

都知事になって「密です!」と、ソーシャルディスタンスを守るブラウザゲームが人気です。
「密」を避けるため記者に離れるよう促す東京都の小池百合子知事=4月9日、東京都千代田区
「密」を避けるため記者に離れるよう促す東京都の小池百合子知事=4月9日、東京都千代田区
時事通信社

都知事になってソーシャルディスタンスを守るブラウザゲームが、ネット上で反響を集めている。それが、4月16日に発表された「密ですゲーム」だ。

新型コロナウイルスの感染予防のために政府は、密集、密室、密接の「三密」を避けるように訴えている。そのため、人と人との間の距離を約2メートル空けるソーシャルディスタンス(社会的距離)が重要と指摘されるようになった。

小池百合子都知事は4月10日に記者団に囲まれた際に、「密です!」と叫んで距離を空けるように促したことも話題になったが、これをモチーフにしたブラウザゲームが登場。

「都知事になってソーシャルディスタンスを守ろう!」が謳い文句。小池知事によく似た「都知事」の行く手を阻む群集を「密です」と言って避けさせ、ソーシャルディスタンスを確保する内容だ。

群集にぶつかるとヒットポイントならぬマスクポイントが下がるが、安倍首相によく似たキャラクターからマスク2枚をもらうと回復。ステージが進むと、「和牛」や「おさかな」といったアイテムも出てくる。

ネット上では「意外と面白い」「笑いを堪えきれない」「作った人天才だな!」などと話題になっている。どうして、こんなゲームを作ろうと思ったのか。

ハフポスト日本版では作者の群青ちきんさんにゲーム作成の経緯を聞いた。以下は一問一答だ。

■「まさかここまで拡がってしまうとは…」と作者も戸惑い

――ゲームの着想した日と制作期間は?

4月11日の夜に着想しました。制作期間は実質4日間です。(新型コロナの影響で)通っている学校もアルバイトも休みになったので、早めに制作することができました。

――そもそも、なぜこれをゲームにしようと思ったのですか?

まず、「密です」というワードが、強烈に印象に残っていました。アルバイトの最終日だった11日の夜、家に帰るためまっすぐの道を長い時間歩いていました。その二つが融合して、歩いて向かっていく先の通行人を「密です」という言葉で押し退けられたら面白いぞと思い、その日のうちに制作を開始しました。

――Twitterの紹介投稿だけで25万回以上も再生されるなど話題になっていましたが、ここまでの反響があるとは予想していましたか?

全くの予想外でした。前作が友達の数人にしか遊んでもらえなかったので…。作っているときに、これは面白いぞという手ごたえはありましたが、まさかここまで拡がってしまうとは…。インターネットは怖いですね。

――ゲームオーバーになると「おうちにいてください」というボイスが流れますが、全国的に外出自粛が言われる中で、家でこのゲームを楽しんで欲しい…という思いはありますか?

昨日今日でバズっていく中で、似たようなコメントをたくさん見たのでそんな気持ちになっていますが、もともとは外出自粛とか関係なしに色んな人にゲームを遊んでもらいたいっていうだけでした。「おうちにいてください」は、ゲームオーバー用の音声として何が一番面白いかなと模索した結果です。結果として、外に出れずに暇な人たちの時間つぶしとして活用してもらっていてうれしくはあります。

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