ペンシルベニア州の結果がなぜ今、大統領選の行方に重要なのか。(解説)【アメリカ大統領選】

ペンシルベニアで、バイデン氏がトランプ氏を逆転したことは、バイデン氏の勝利に王手がかかったことを意味する。
開票作業が続くペンシルベニア州のフィラデルフィアでデモが相次いだ=2020年11月6日
開票作業が続くペンシルベニア州のフィラデルフィアでデモが相次いだ=2020年11月6日
BRYAN R. SMITH via Getty Images

【アメリカ大統領選】開票がすすむペンシルベニア州でバイデン氏がトランプ氏を逆転したと、米主要メディアが11月6日午後11時ごろ一斉に報道した。ペンシルベニアは、残る6州の中で最大の選挙人数20を抱える。

現在、主要メディアは、バイデン氏の選挙人獲得数を253もしくは264としている。ペンシルベニア州でバイデン氏が勝利を確実にすれば、選挙人獲得数20が加わり、過半数の270に達して新大統領誕生ということになる。

現時点で選挙人獲得数が各社253と264で分かれる理由は、アリゾナ州の結果の見方の違いからだ。AP通信社をソースにしているメディアは、早々とアリゾナ州でバイデン氏当選確実と報じており、現在のバイデン氏の選挙人獲得数264としている。一方、ABCやニューヨークタイムズなどは、アリゾナ州の結果は確定していないとしてまだ報道せず、253としている。

バイデン氏の逆転が伝えられているジョージア州でも、開票作業が最終盤を迎えている。ただ、ジョージア州の選挙人は16で、たとえバイデン氏が同州をおさえたとしても、アリゾナ州を加えなければジョージア州の当選確実だけをもって大統領選を制したと報じることができない。

開票がすすむペンシルベニアで、「全ての票は数えられるべきだ」とデモをする人々=2020年10月5日、ペンシルベニア州の州都ハリスバーグ
開票がすすむペンシルベニアで、「全ての票は数えられるべきだ」とデモをする人々=2020年10月5日、ペンシルベニア州の州都ハリスバーグ
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