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2019年03月17日 11時26分 JST

ニュージーランド銃乱射事件、2011年に出版された本が影響か

仏メディアは、タラント容疑者が暴力に訴えた点を除けば、「欧州で白人が移民に取って代わられようとしている」という趣旨はそっくりだと指摘

朝日新聞社
モスクの近くに花束と一緒に捧げられたカード。「イスラム教徒コミュニティーに愛を ここはあなたの家。安全な場所でなければいけなかった」と英語で書かれていた=2019年3月16日、クライストチャーチ、守真弓撮影

8年前の本、NZ乱射に影響か 「移民の脅威」あおる 

 ニュージーランド南部クライストチャーチの銃乱射事件で、殺人罪で起訴されたオーストラリア人ブレントン・タラント容疑者(28)が書いたとみられる全74ページの犯行声明文のタイトルは、「大いなる交代」(The Great Replacement)だった。同じタイトルの著作が2011年、フランスで発表されていた。

 AFP通信によると、著者は仏南西部に住むフランス人。後にイスラム教徒への憎悪や暴力をあおったとして、15年に有罪判決を受けていた。仏メディアは、タラント容疑者が暴力に訴えた点を除けば、「欧州で白人が移民に取って代わられようとしている」という趣旨はそっくりだと指摘。著作は容疑者に何らかの影響を与えた可能性がある。

 声明文は、豪州人の起源は欧州にあるなどと主張し、欧州に来る移民をことさらに問題視した。17年春のフランスやスペインの旅行で移民の多さを目の当たりにし、犯行を決意したのだという。

 いま、フランスやスペインでは、移民や難民が入ってくることを「社会への脅威」とあおる言説が一定の幅をきかせている。

 フランスの右翼政党・国民連合(旧国民戦線)のルペン党首は14日の仏テレビ番組で、「移民の受け入れは経済的コストがかかる」と発言した。仏メディアによると、ルペン氏は過去に「移民は(フランス人に)取って代わるという目的を持ってやって来ているのではないか」と述べていた。

(朝日新聞デジタル 2019年03月16日 22時04分)

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